顔面神経麻痺の症状や原因、治療法は? 顔面神経麻痺の症状や原因、治療法は?

健康

顔面神経麻痺の症状や原因、治療法は?

スポンサードリンク

顔面神経麻痺は顔の表情を動かす
顔面神経に障害が生じ、

片方の顔が思うように
動かせなくなる病気です。

誰もが突然発症する可能性があります。

そのため、麻痺を残さないためには
すぐに治療を受けることが何より大切です。

そこで今回は、顔面神経麻痺の症状や原因、
治療法についてお伝えしてまいります。

スポンサードリンク

顔面神経麻痺の症状は?

顔面神経麻痺は口から水が漏れる、
目が閉じられない、
眉が下がるといった症状が特徴です。

顔面神経は脳から耳の周囲の
側頭骨の中にある顔面神経管を通り、
枝分かれして顔に分岐しています。

どこかで障害が起こると
表情筋を動かせなくなり、
麻痺が生じます。

原因として外傷や中耳炎などもありますが、
多いのはウイルス性の疾患である「ベル麻痺」と
「ラムゼイ・ハント症候群」です。

全体の6割をベル麻痺が、
3割をラムゼイ・ハント症候群が占めています。

2022年6月には、
人気歌手のジャスティン・ビーバーさんが
ラムゼイ・ハント症候群だと公表しました。

●顔面神経麻痺の症状
・眉が上げられない
・顔の半分が動かせなくなる
・目がうまく閉じない
・涙が出る
・水が口元からこぼれる
・耳や首から肩に痛みを生じる
・味覚障害が表れる

顔面神経麻痺の原因は?

ベル麻痺は単純ヘルペスウイルス、
ラムゼイ・ハント症候群は
水痘・帯状疱疹ウイルスが
関与していると考えられています。

いずれもヘルペスウイルスの一種で、
最初は飛沫によって感染し、
皮膚に水ぶくれなどが生じます。

症状が治まっても体のあちこちにある
神経節に潜み続けます。

顔面神経で潜むのは、
側頭骨の中にある膝神経節です。

ウイルスが何らかのきっかけで
再び活動し始めると、

顔面神経で炎症が起き、
顔の動きが悪くなります

頑迷神経管は直径約1.2~2ミリメートルの
細いトンネル状で、

炎症で顔面神経がむくむくと
管の中で圧迫され、

血流も悪くなる虚血になって
さらにむくむという
悪循環が生じています。

顔面神経麻痺は、1年間で10万人当たり
およそ40人が発症すると言われています。

ストレスなどが引き金になるとされてきましたが、
関連は低いとみられています。

発症しやすい年齢や男女差もなく、
一定の割合で生じます。

●主な原因疾患
病名     原因と考えられる    特徴
ウイルス
ベル麻痺  単純ヘルペスウイルス 顔面神経麻痺のおよそ6割を占める

ラムゼイ・ 水筒・帯状疱疹    3割を占める。顔面神経麻痺のほか、
ハント   ウイルス       帯状疱疹、難聴・めまいの症状がある
症候群

●顔面神経麻痺の発症の仕組み
1.膝神経節にすみ着いているウイルスが
何らかの理由で再活性化する

2.顔面神経が炎症を起こし、顔の動きが悪くなる

3.顔面神経がむくみ、顔面神経管の中で
圧迫されて血流が悪くなり、
さらにむくみがひどくなる悪循環に陥る

4.悪循環により顔面神経がさらに機能しなくなり、
顔の動きが悪化する

スポンサードリンク

顔面神経麻痺の治療法は?

顔面神経管の中で虚血状態が長引くと、
障害が重症化し、回復しにくくなる恐れがあります。

治療は時間との勝負です。

顔面神経の炎症押さえ、
むくみを取り除くためには
主にステロイドを使います。

内服も可能ですが、
入院して点滴投与したほうが
より高い効果が見込めます。

ウイルスの増殖を防ぐための
抗ウイルス薬も同時に投与します。

ラムゼイ・ハント症候群は
顔面神経麻痺のほか、

帯状疱疹と難聴・めまいの症状があります。

顔面神経麻痺の症状だけが出ている場合には、
ベル麻痺との区別が非常に難しいため、

二つの疾患を視野に入れて
抗ウイルス薬を用いる治療が望ましいです。

治りが悪い場合には、
側頭骨の表面を削る手術も
選択肢になります。

側頭骨の中に顔面神経管内の
圧力を弱めることで、
顔面神経の圧迫を取り除きます。

手術はできるだけ早期に行わければ
効果が薄まります。

症状は当初軽いように見えても、
数日で急激に悪化することがあります。

適切な治療時期を過ぎると
できることは減っています。

最初から最大限の治療をすることが
何より重要です。

ベル麻痺は9割、ハント症候群は6割が治ります。

しかし目や口の周りの筋肉がこわばったり、
目と口が同時に動いたりといった

後遺症が残った場合、
改善は難しいのが現状です。

こわばりは顔を蒸しタオルなどで温めて
マッサージをすることで、
ある程度の予防・緩和かはかれます。

●顔面神経麻痺の治療法は?
・ステロイドを点滴するか、内服する。
麻痺の程度が重い場合、入院してできるだけ多く投与する
・抗ウイルス薬を内服する。ラムゼイ・ハント症候群の場合は
ベル麻痺のおよそ3倍量が必要とされる
→いずれも発症当日から治療が望ましいが、
遅くとも3日以内に開始する必要がある

さらに重症の場合は...
・側頭部の骨を削り、顔面神経の圧迫を取り除く手術や
ステロイドの追加投与を行う
→発症から2週間以内に行うことが望ましい。
ただし、効果には限界がある

まとめ

いかがだったでしょうか?

症状が軽くても発生直後に
最大限の治療をすることが最重要です。

目が閉じられない、飲み物が口から
漏れるなどの症状が出たら、

顔面神経麻痺を疑い、
耳鼻咽喉科で専門医の
診察を受けてください。

なお、日本顔面神経学会は
ホームページで相談医を公表しています。

関連記事:顔の歪みと痛みの原因、症状を治す方法は?
中耳炎の原因と症状や治療、大人の症状や予防法は?



スポンサードリンク

-健康
-,