アニサキスってどんな痛みや症状、治す方法や防ぐには?
生のサバやサンマなどの
青魚を食べた後に激しい腹痛が起き場合に、
心配なのが寄生虫アニサキスの
幼虫による食中毒ですよね。
そこで今回はアニサキスの痛みや症状、
アニサキスを治す方法や防ぎ方について
お伝えしてまいります。
アニサキスってどんな痛みや症状?
アニサキスの幼虫は体長2~3センチ、
幅1センチ弱で白色で、
サバやサンマ、アジなどの内蔵や
筋肉に寄生しています。
幼虫が人間の体内に入ると、
胃などの粘膜に潜り込んで
アレルギー物質を出し、
強い痛みを引き起こします。
痛みの特徴としては、
きりきりとした痛みや
胃をギュっと鷲掴みにされたり、
雑巾を絞るように胃が絞られているような
痛みといわれいてます。
腹痛などの症状が出るのは、
生魚を食べて数時間~数日後と幅広く、
まれに腸や食道などで見つかる場合もあり、
ほとんどは、胃の痛みから
内視鏡で確認した際に、
胃粘膜に頭の方が
潜りこんだ状態で見つかります。
厚生労働省によると、
2016年に国内で報告された
食中毒1139件のうち、
アニサキスが原因だったのは124件で、
ノロウイルス(354件)、
カンピロバクター(339件)に続き3番目に多く、
国立感染症研究所の推測ではさらに多く、
年7000人程度がアニサキスによる
食中毒を起こしているとみられています。
●アニサキスが食中毒になった原因の魚
サバ......54%
サンマ....17%
アジ........8%
イワシ......7%
サケ........6%
その他......8%
(2014~2016年厚生労働省 食中毒統計)
アニサキスを治す方法や防ぐには?
治す方法としては、
内視鏡でアニサキスを
直接つまみ出せば痛みは治まります。
取り出せない場合でも、
アニサキスをは数日で死ぬため、
人間の体内で生き続けることはありません。
痛みは長引いても1週間程度ですが、
猛烈なアレルギー反応を引き起こして
アナフィラキシーが出る恐れも
あるので注意は必要です。
魚を食べる機会が多い漁師の発症も多く、
すぐに内視鏡を使える
医療体制がない離島などの医療機関では、
痛みをお冴えるためにステロイド薬や
抗炎症薬を使う場合もあります。
腹痛で受診を受ける際には、
食べた物の内容を詳しく報告すると、
アニサキスを含めた食中毒の
早期診断につながります。
●診断と治療の流れ
生魚を食べて胃に激痛
↓
食べたものを確認、
内蔵の病気がないか検査
↓
他の食中毒がなければ
内視鏡検査
↓
アニサキスがいれば
つまみ出す
アニサキスによる食中毒の予防としては、
・生魚は位置と゛冷凍したものを食べる
・なるべく火を通す
・魚の内臓はすぐに取り除く
・目で確認してアニサキスがいたら除去する
などが必要です。
アニサキスは酢やわさび、
醤油をつけても死なず、
厚労省は、60度で1分以上の加熱や、
マイナス20度で24時間以上の
冷凍を推奨しています。
青魚以外では、夏から秋にかけて食べる
機会が増えるサケやマスにも注意が必要です。
一般に販売されている
天然もののサケの半数以上に
アニサキスがいるという報告もあります。
●予防法
・加熱(60度で1分、もしくは70度以上)
・冷凍(マイナス20度で24時間以上)
・新鮮な魚を選び、すみやかに内蔵を取り除き、
内蔵を生で食べない
・目で確認し、アニサキスがいれば除去
まとめ
いかがだったでしょうか?
アニサキスは新鮮な魚でも安心できず、
予防するには火を通したり、
中心部まで冷凍させたりする
必要ありますが、
回転寿司などのサケは
輸入ものが大半と考えられ、
冷凍などの衛生管理が
ちゃんとされており、
アニサキスによる食中毒の
危険性は少ないので
外食の場合はそこまで
過敏にならなくても良さそう。
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