腹膜透析の仕組みや注意点とは?

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腹膜透析の仕組みや注意点とは?

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糖尿病や腎臓病の病状が
不幸にも進行したために、

人工透析を余儀なくされてしまった場合は
日常生活の行動も制限されてしまいますが、

人工透析の選択肢の一つに、
患者自身が自宅や職場で行う
「腹膜透析」があります。

そこで今回は生活スタイルに合わせて利用できる
腹膜透析の仕組と注意点について
お伝えしてまいります。

  

腹膜透析の仕組みとは?

腎臓の働きが低下し
腎臓不全になると、

血液中の老廃物や余分な水分を
取り除く人工透析が必要となります。

人工透析では、
医療機関で腕から血液を取り出し、

機械を使って循環させる
「血液透析」が知られていますが、

腹膜透析では、自分のお腹の中に透析液を入れて、
腹膜の働きを利用して、血液中の老廃物を排出します。

腹膜透析の優れた点は、
週3回程度の通院が不可欠な血液透析と比べて、
自宅や職場でできる利便性にあります。

患者自身はもちろん、
介護が必要な場合などに
家族が行うこともできます。

専用の機器が自動で透析液を
注入、排出いる「APD」という方法は、
就寝中に透析が済みます。

「CAPD」では、1回30分の透析を
日中3、4回に分けて行います。

透析液を携行すれば、
どこでも行うことが可能です。

通院はどちらも月に1、2回でOKです。

●血液透析と腹膜透析の違い

・血液透析
透析する場所    医療機関
治療に要する時間  1回4時間程度
通院回数      週に3回程度
必要な手術と部位  血液を取り出しやすいよう、
          腕の血管を手術

・腹膜透析
          日中に行う「CAPD」  就寝中に行う「APD」
透析する場所    自宅や職場など      自宅 
治療に要する時間  1回30分×3~4回    就寝中の8~10時間
通院回数             月に1~2回
必要な手術と部位  腹部にカテーテルを挿入する

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腹膜透析の注意点は?

お伝えしているように、
腹膜透析は非常に便利な半面、
もちろん注意点もあります。

腹膜透析は治療期間に個人差があり、
透析の効率が低下したり、

腹膜が硬くなったりするため、
継続できる期間は5~10年です。

また、途中で腹膜炎を起こすこともあり、
血液透析への切り替えがいずれ必要となります。

ただ、患者にとってより使いやすい
腹膜透析の機器も誕生しています。

医薬品・医療機器メーカー
「バクスター」はインターネツト経由で
透析のデータを送信する機能を搭載しています。

この機器の利点として
医師が自宅にいる患者さんの状態を把握し、

必要に応じて透析液の量を
調整する迅速な対応ができます。

ですが、まだまだ腹膜透析を利用する患者は、
血液透析より圧倒的に少なく、

日本透析医学会によると
2016年末の時点で、

国内の透析患者約33万人のうち、
腹膜透析を行う人は
約9000人にとどまっています。

普及が進まない原因としては、
腹膜透析に対応して

患者を指導できる病院が
少ないことがあります。

これは腹膜透析について、
医師から患者への説明が
十分にできていないことも一因です。

国は対策として、
診療報酬を改定で透析治療の
選択肢を患者に十分説明したり、

腹膜透析の実績が一定の水準を
上回ったりした時は、診療報酬を
上乗せできるようになりました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

お伝えしたように、腹膜透析は
生活の制約が少ないので仕事など、
活動的に生きることが可能になります。

そのためには、自分には何があっているのか
お医者さんとよく話し合って治療の選択肢を増やしてくださいね。

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