便失禁はなぜ起きる、治す方法や治療法は?

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便失禁はなぜ起きる、治す方法や治療法は?

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意思に反して便が漏れるのが
「便失禁」ですが、

治療の選択肢が増え、
2017年には標準的な治療法を示す

診療指針も初めて作られましたが、
病気としての認知度はまだまだ広まっていません。

そこで今回は便失禁がなぜ起きるのか?
起きた場合にどのように治すのか、

その治療法の種類について
お伝えしてまいります。

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便失禁はなぜ起きる?

便失禁には、気づかないうちに漏れる
「漏出性」と、便意は感じるが我慢できず
漏らしてしまう「切迫性」の2種類があります。

患者の内訳は、漏出性が半分程度で
両方ともある人が3割ほどで、残りが切迫性です。

命に関わる病気ではありませんが、
生活の質を大きく下げ、
国内に推計で約500万人の患者がいます。

原因として最も多いのが、
肛門を締めたり緩めたりする

肛門括約筋の機能が
加齢などによって衰えることです。

そのほか、出産による括約筋の損傷、
脊髄障害なども便失禁を引き起こします。

肛門括約筋は、自分の意思では動かせない
「内肛門括約筋」と、

動かせる「外肛門括約筋」の
2層構造になっています。

内括約筋の衰えは漏出性便失禁に、
外括約筋の機能の低下は
切迫性便失禁につながります。

●便失禁のタイプ
以下のいずれも機能低下
・内肛門括約筋
 意識的に締められない

・漏出性
 気がつかないうち漏れる

・外肛門括約筋
 意識して締められる
 筋トレも可能

・切迫性
 便意を感じるが、 
 トイレまで間に合わない

便失禁を治す方法や治療法は?

便失禁を治す方法としては、
投薬による方法と外科的治療法があります。

投薬の場合は、
便の水分を吸収して切れを良くし、

直腸に残さず出し切るための薬が処方されます。

薬は飲み続ける必要がありますが
失禁することはなくなりますので、

海外旅行など長距離の移動が可能になります、

重症の場合は、腰に装置を埋め込み
神経を電極刺激する

「仙神経刺激療法」など外科治療もあります。

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ただ、7割は薬や生活指導などで
よくなることが多く、

2017年3月に日本大腸肛門病学会が
初めてまとめた診療指針では、
治療法が重症度別に整理されました。

薬が効かない患者には、
外肛門括約筋を鍛える骨盤底筋訓練のほか、
直腸の中の便を洗う治療法があります。

「経肛門的洗腸療法」と呼ばれるもので、
2018年4月から、脊髄障害の患者に
保険が利くようになりました。

同治療法は、専用の器具で
ぬるま湯300~1000ミリリットルを
肛門から直腸に入れ、たまった便を出します。

1~2日に1回行うと便失禁を防ぐことができます。

背骨の中の神経が傷つく脊髄障害の患者は、
肛門括約筋の機能低下に加え、

便意を感じる神経の障害から、
便失禁に苦しむ人が多く、

今後は他の原因による患者に
保険適用の対象が拡大される可能性もあります。

●治療の流れ
■初期治療 

 食事や生活習慣の指導、薬物療法など
 ↓
■保存的療法のの例
・骨盤底筋訓練
 外肛門括約筋を含めた骨盤底筋を鍛えるトレーニング
1.最大の力で5秒締める
2.半分の力で10~15秒締める
3.素早く締め、すぐに締める
各10回、計30回で1セット1日に5セット行う

・経肛門的洗腸療法
 専用器具でぬるま湯を直腸に入れ、便を出す。
 現在は脊髄障害の患者のみ保険が利く
 ↓
■外科治療
仙骨神経刺激療法や肛門括約筋形成術、
ストーマ造設術など

まとめ

いかがだったでしょうか?

指針が策定されたことで、
治療できる医療機関も増えていますので、

まずは病気について知ったうえで、
適切な治療を受けてくださいね。

専門の医療機関のリストや治療法の解説などは、
「おしりの健康.jp」

こちらのサイトの情報が充実しているので
参考になさってくださいね。

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