ネットで確定申告するための手続きや必要なもの、スマホで申告するには?
2月から3月は確定申告のシーズンですよね。
勤め先で年末調整があったという人でも、
申告すれば税金が戻ってくる場合があります。
そこで今回は、ネットで確定申告するための
手続きや必要なもの、
スマートフォンでも可能な申告の
方法についてお伝えしてまいります。
ネットで確定申告するための手続きや必要なものは?
確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの
1年間で得た所得と所得税の金額を計算して、
源泉徴収された税金などがある場合に、
その過不足を精算する手続きです。
一般的なサラリーマンは、
基本的に勤め先の年末調整で正しい税額が
計算されているため、申告は不要です。
ただし、年末調整で対処できない
特定の支出があった場合は、
確定申告を行うことで
所得税が再計算されるなどして、
税の還付を受けられます。
例えば住宅ローンを組んで
マイホームを購入し、
昨年秋に入居した会社員がいるとします。
確定申告をすれば、
「住宅ローン控除」により
年末のローン残高の1%分を
所得税の還付として受け取れます。
残高3000万円なら30万円が戻る計算で、
2年目以降のローン控除は
年末調整で対処できます。
他にも、自分や家族の医療費が
年間で原則10万円を超えた場合は、
確定申告することで
「医療費控除」を受けられます。
ふるさと納税を行ったのに、
確定申告を不要にする
「ワンストップ特例」を利用しなかった人は、
「寄付金控除」によって
課税所得が減って、税金が戻ってきます。
●電子申告は書類不要
2019年の確定申告は、2月18日から
3月15日までが受付期間となっています。
ただし、住宅ローン控除などの
還付申告はすでに始まっています。
基本的な流れは、
1.源泉徴収票や住宅ローンの年末残高証明書、
医療費の領収書などを用意
2.国税庁が用意する申告書を作成
3.自宅住所地を管轄する税務署に申告書を提出
4.指定した金融機関の口座に還付金が入金
といったものです。
申告書は、税務署で直接受け取ることも、
国税庁のホームページから
ダウンロードすることもできます。
より手軽なのは、
同庁のホームページにある
「確定申告書等作成コーナー」を
利用する方法です。
表示される画面の案内に従って
文字や数学を入力すれば、
税額などが自動で計算されて、
申告書も作成されます。
さらに、電子申告の「e-TaX」を使えば、
ネット経由で書類の提出までできます。
源泉徴収票などの書類の添付も必要ありません。
確定申告期間中は土日を含め、
24時間データ送信ができます。
また、内容に問題がなければ、
3週間程度で税金が還付されます。
紙の申告書を税務署に持ち込む方式では
還付に1ヶ月から1ヶ月半ほど
かかるのに比べてもメリットもあります。
ネットでの確定申告はスマホでもできる?
お伝えしているe-TaXですが、
2019年からさらに便利になりました。
従来は、マイナンバーカードと
ICカードリーダーを使って、
パソコンで申告するのが一般的でした。
ですが、マイナンバーカードによる方式が
普及するまでの暫定的な対応として、
税務署が無料で発行するIDと
パスワードによって申告する方式も
選べるようになりました。
この方式なら、
パソコンに加え、スマートフォンや
タブレット端末からでも申告できます。
ただし、注意点もあります。
IDとパスワードを受け取るには、
税務署に出向いて、
運転免許証などによる本人確認を
受け取る必要があります。
とはいえ、発行可能な税務署は
自宅住所地を管轄するところに限りませんので、
例えば、勤め先に近い税務署でも構いません。
また、スマホや
タブレット端末専用の申告書作成画面は、
年末調整済みの寄付金控除で
還付申告を行う場合のみです。
その他の場合は、パソコン版の画面を
使うよう案内する表示が出ます。
●ID・パスワード方式による
還付申告の主な流れ
1.税務署でIDとパスワードを発行
↓
2.パソコンやスマホなどで
国税庁ホームページの
「確定申告書等作成コーナー」に接続
↓
3.提出方法で「e-TaX」、
「ID・パスワード方式」(※)を選択
↓
4.ID・パスワード、金額などを入力して送信。
申告書データを保存
↓
5.指定した口座に還付金が入金される
(※)スマホ、タブレット端末用の専用画面では表示されません
まとめ
いかがだったでしょうか?
課税所得が減れば、所得税だけでなく、
新年度の個人住民税も下がりますので、
面倒臭がらずに手続きを行ってくださいね。
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