トンチン年金とはなに、その仕組やメリットとデメリットは?

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トンチン年金とはなに、その仕組やメリットとデメリットは?

老後の生活を支える
国民年金(基礎年金)など公的年金は、
生涯にわたって受け取れるのが特徴ですが、

生命保険会社などが扱う
トンチン年金と呼ばれる個人年金保険は、

公的年金と同じく生きている間は
ずっと受け取り続けることができます。

そこで今回は、トンチン年金の仕組みや
メリットとデメリットについて
お伝えしてまいります。

  

トンチン年金とはなに、その仕組は?

人生100年時代と言われていますが、

公的年金だけでは、思うような生活を
送るのに足りないかもしれないと、
老後の暮らしに不安を持つ人が増えています。

ですが、長生きするほど受け取れる
総額が多くなるトンチン年金
なら、
長生きのリスクに対して備える手段になります。

トンチン年金とは、
多くの人から集めた保険料を原資として、

長生きした人により
多く還元するタイプの年金で、

17世紀にイタリア人の
ロレンツォ・トンティが考えた仕組みの
応用であることから、こう呼ばれています。

このタイプの主なの個人年金には、
日本生命保険の「グランエイジ」
第一生命保険の「ながいき物語」
太陽生命保険の「100歳時代年金」があります。

いずれも50歳以上が加入条件で、
終身年金として生涯、
受け取り続けることができます。

契約者が途中で死亡したり、
解約したりした場合、

払い込んだ保険料の7割程度しか
戻らないのが最大の特徴です。

カットされた部分を、
長生きした他の契約者の年金に
上乗せすることによって、
より手厚い年金額を実現する仕組みです。

「グランエイジ」の場合は、
50歳の女性が20年間、保険料を払って、
70歳以降、終身年金として

年24万円(1ヶ月あたり2万円)受け取る契約だと、
毎月の保険料は2万5010円で

20年間で払い込む保険料は
総額約600万円になります。

このケースでは、「94歳」の時に、
受け取った年金の総額が支払った
保険料の総額とほぼ同じになります。

女性の方が長生きの傾向があるため、
同条件でも男性なら月々の保険料は
月2万316円と安くなり、

支払いで総額を上回るのは
「90歳」になります。

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トンチン年金のメリットとデメリットは?

終身で受け取る年金保険のメリットとして、
貯蓄を取り崩して生活する
不安を抑えられる点です。

高齢期に取り崩せるように、
現役時代に貯蓄をして備えても、

実際に残高が減っていくのは
不安が伴うものです

公的年金に加えて、1ヶ月あたり
数万円を個人年金で確保できれば、

取り崩しの頻度や額を
減らすことができます。

月5万円もらおうとすると、
保険料も高くなります。

平均寿命は女性で約87歳、
男性で約81歳なので、

損をする可能性が高そうに思えますが、
早く亡くなる人も含めた
平均値なので低くなります。

厚生労働省の簡易生命表をみると、
女性は2人に1人、男性も4人に1人が
90歳以上まで生きることか分かります。

さらに、毎年の受取額には
運用による増加分も上乗せされるため、

損か得かの分岐点は、
年単位で早まる可能性もあります。

月2、3万円でも、
介護保険サービスの自己負担分や、

運転免許の自主返納後の
タクシー代に充てることができる、
と考えることもできます。

ただ、50歳代では、子供の教育費の負担が
思い時期と重なるケースもあり、

毎月数万円の保険料を捻出するのは
簡単ではありません。

また、受け取る年金の総額が、
支払った保険料の総額を下回って、
損をする場合もありますので注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

いくら長生きしても、
ずっと受け取れるのが
最大のメリットですので、

「元が取れない可能性もあるが、
 まさかの長生きに備えたい」と
考える人に向いている商品なので、

老後の生活資金に不安な方は
検討してみてくださいね。

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