多発性硬化症とはどんな病気、症状やなぜ起き、どう治す?

健康

多発性硬化症とはどんな病気、症状やなぜ起き、どう治す?

ものが見えにくい、
真っ直ぐに歩けない、
手がしびれる、物忘れが多い...

そのような症状がある方は
神経を覆うさやが傷ついて起きる難病
「多発性硬化症」かもしれません。

そこで今回は多発性硬化症とは
どんな病気や症状で、

なぜ起き、どう治すのかについて
お伝えしてまいります。

  

多発性硬化症とはどんな病気や症状?

全身の神経は、電気信号を伝える
神経細胞が多数つながってできています。

この細胞の長く延びている部分は、
除法伝達をスムーズににするための

「髄鞘(ずいしょう)」と呼ばれる
絶縁体で覆われています。

ちょうど、電線を保護する
ビニール膜のようなものです。

中央神経の脳や視神経、
脊髄の髄鞘が破れ、

神経がところどころでむき出しになると、
信号が正常に伝わらなくなります。

こうして様々な症状が現れるのが
多発性硬化症です。

病名に「多発性」と付いたのは、
中枢神経のあちこちに異常が生じるからです。

脳のダメージを受けると、
記憶力や判断力などが低下し、

視神経が傷めば見え方がおかしくなります。

脊髄の場合は手足がしびれたり、
用を足すのが困難になったします。

症状が何度も出たり消えたりするのも、
この病気の特徴です。

症状が収まる度に患部が徐々に硬くなり、
本来のしなやかさが取り戻せなくなります。

これが、「硬化症」と呼ばれる理由です。

では、なぜ起きるのかというと、
まだはっきりと分かっていませんが、

細菌やウィルスなどと戦って
体を守る免疫が、

中枢神経の髄鞘を誤って
攻撃するという説が有力です。

この病気は高緯度の
北欧などに暮らす白人に多く、

日本ではまれな病気だったのでですが、
金ルンは増加傾向で、

現在の国内患者数は1万人を
超すと推定されています。

●多発性硬化症の症状
視神経
・見えにくい、かすむ
・視野が狭まる、欠ける
・目を動かすと痛い

大脳
・物忘れが増える
・判断力が落ちる
・感情のコントロールしにくい

脊髄
・痛む、しびれる
・手足に力が入らない
・トイレの回数が多い
 出にくい、漏らす

脳幹、小脳
・ものが二重に見える
・目が揺れる
・しゃべりにくい、
 飲み込みづらい
・まっすぐ歩けない
 手足が震える

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多発性硬化症はなぜ起きる?

まだはっきりと分かっていませんが、
細菌やウイルスなどと戦って体を守る免疫が、

中枢神経の髄鞘を誤って
攻撃するという説が有力です。

この病気は高緯度の
北欧などに暮らす白人に多く、
日本ではまれな病気だったのですが、

近年は増加傾向で、
現在の国内患者数は1万人を
超すと推定されています。

女性が7~8割を占め、
発症は20~30歳代が多いのですが、
子供がかかることもあります。

遺伝はしませんが、
白血球の型や体質で発症しやすさに
違いがあるとされています。

●日常生活の注意点
・過労やストレスを避け、運動をする
・感染予防
・体温上昇を避ける
・禁煙

多発性硬化症はどう治す?

様々な症状を引き起こすので、
早めの正確な診断が何より重要です。

疑いがあれば、まず磁気共鳴画像装置(MRI)で
脳や脊髄の状態を調べます。

その後、脳や脊髄を侵す脳脊髄液を採り、
炎症の有無を検査します。

発症時には、免疫反応を抑える
「ステロイド」を大量に点滴し、
炎症を鎮める治療が一般的です。

もし十分な効果がなければ、
人工透析の装置で血液中の炎症成分を取り除く
「血漿交換」を行うこともあります。

再発予防用の薬には、
自己注射と内服薬、点滴があります。

自分の症状や生活スタイルに合う薬を、
意思と良く相談して選んでください。

残念ながら、現状では根治できず、
再発や進行もほとんど予測できません。

だからこそ重要なのが、
症状が収まっている間の過ごし方です。

体温が上がると調子が
悪くなることがあるため、
暑い場所で過ごしたり、

お風呂やサウナに入ったりする際は
気をつけてください。

感染症は、再発を誘発する恐れがあるため、
要注意です。

たばこもよくないので、
禁煙が必要です。

とはいえ、日常生活上の制限は
あまり多くないので、

神経質にならず、
過労やストレスを避けましょう。

適度な運動は、体力維持だけでなく、
気分転換にもなります。

●多発性硬化症の治療
   種類    特徴
  注射  ・インターフェロンなどを自己注射
      ・効果はやや低い
      ・安全性が高い
 内服薬  ・効果はやや高い
       ・副作用が大きい
   点滴  ・効果が高い
       ・副作用が大きい
  点滴  ・ステロイドの大量投与

 血漿交換 ・ステロイドで改善しない
        場合に実施

まとめ

いかがだったでしょうか?

この病気は人によって、
症状や再発の頻度、
進行の度合いが大きく異なります。

また、根本的に治すのは
難しいのですが、

近年は再発予防役が増えて、
安定した状態を長く保てるようになりました。

もし、思い当たる点があれば、
早めに脳神経内科を受診してくださいね。

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