網膜色素変性症とはなに、なぜ起きるその原因や症状、治す方法は?

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網膜色素変性症とはなに、なぜ起きるその原因や症状、治す方法は?

暗い所でものが見えにくくなったり、
視野が狭くなったりする

「網膜色素変性症」は
目の難病の一つです。

そこで今回は、
網膜色素変性症とはなにで、

なぜ起きるのかその原因と症状、
治す方法についてお伝えしてまいります。

  

網膜色素変性症とはなに、なぜ起きるその原因は?

網膜色素変性症は視覚障害の原因としては
緑内障に次いで2番目に多いのですが、
根本的な治療法はありません。

この病が起きる原因としては、
視細胞の働きに関わる様々な
遺伝子の異常が原因とされています。

こうした遺伝子は、
報告されているだけでも

約60種類に上りますが、
なぜ異常になるのか詳しく分かっていません。

生まれつきのものだと考えられますが、
必ずしも遺伝するわけはありません。

視細胞には明るい所でよく働く
「錐体細胞」と、「桿体細胞」の
2種類があります。

この病気では通常、
桿体細胞から減るため、
先に夜盲の症状加瀬表れます。

進行すると、最膜の中心部に存在する
錐体細胞も少なくなり、
視力低下を自覚しやすくなります。

網膜色素変性症の症状は?

目の奥にある網膜には、
光を感じる「視細胞」があります。

目に入ってきた光電気信号に変えて、
視神経を通じて脳に伝えるという
重要な役割を持っています。

この細胞が徐々に減ってしまうのが
網膜色素変性症で、

国内の推定患者数は
約3万人に上るとされています。

症状や進行に個人差もありますが、
最初に現れる典型的な症状は、
暗い所で物が見えにくい「夜盲」です。

その後、見える範囲が狭まる
「視野狭窄」も起きます。

特に見えにくくなるのは
視界の端の部分で、

床に落としたものを探せなくなったり、
足もとの段差に気付かずに
つまずきやすくなったりします。

人によっては、いつも以上に
光をまぶしく感じたり、

色が見分けにくくなったりする
場合もあります。

さらに進行すると、視力が低下し、
失明するリスクが高まります。

視覚障害の原因疾患について
厚生労働省研究班が行った
最新の全国調査(2015年度)では、

この病気の割合が
緑内障(28.6%)に次いで高く、
全体の14%を占めています。

30~50歳代で
失明してしまう人がいる一方で、

70~80歳代になっても
視力を保ったままの人もいます。

症状の重さや進行度合いの個人差が
大きい病気といえるでしょう。

●網膜色素変性症の症状
暗い所で見えにくくなる(夜盲)
進行すると→視力が低下し、失明のリスクも

視野が狭くなり、
つまずきやすくなる(視野狭窄)

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網膜色素変性症を治す方法は?

夜盲などの改善を促す
飲み薬はあるものの、

今のところ根本的な
治療法はありません。

IPS細胞(人工多能性幹細胞)を
用いた治療や、

人工網膜で視力回復を
目指す研究が進んでいますが、
実用化にはまだ時間が必要です。

「ビタミンA」が進行を
遅らせるとする報告もありますが、

効果は十分に証明されていません。

遺伝子異常の種類によっては
副作用のリスクが高い場合もあり、

自己判断による多量摂取は禁物です。

一方、今では病気で低下した視力を補う
様々な機器が利用できるようになりました。

夜盲の人の見え方を改善する
メガネが開発されたほか、

見えにくい文字を拡大したり、
画面に移した文字を読み上げたりする
スマートフォンやタブレット端末もあります。

これらの活用方法などを学べる
「ロービョン(低視力)ケア」の
外来を設けている医療機関もある
ので、

日常生活でお困りの方は
一度相談してみるといいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

網膜色素変性症は
基本的に一生付き合う病気ですが、
発症後元気にすごす患者さんも大勢います。

紫外線を浴びると進行が早まる恐れあるため、
日頃からUVカット率の高い眼鏡や
日傘を使うのもおすすめです。

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