墓じまいの手続きや流れ、改葬の費用の目安は?
実家のお墓が遠く、
墓参りや日頃の管理が難しいため、
現在のお墓から遺骨を近くに移す
「墓じまい」を検討する人が増えてます。
そこで今回は、墓じまいに
必要な手続きや流れ、
改葬にかかる費用の目安について
お伝えしてまいります。
墓じまいの手続きや流れは?
墓じまいとは、現在のお墓を撤去して墓地の区画を更地に戻して、
遺骨を新しい場所に移すことで、正式には「改葬」といいます。
厚生労働省の衛生行政報告会によると、
2017年度に初めて10万件を超えました。
楽天インサイト今年の4月の
インターネット調査では、
墓じまいを考えている人
が挙げた理由としては、
「子や家族に面倒をかけたくない」57%
「離れた場所にあり、墓参りがほとんどできない」39%
「自分の後には管理するがいない」27%
が上位でした。
お墓の世話をする人が
いなくなる状況を防ぐためには、
墓じまいは一つの有効な手段になります。
それにはまず、手続きに必要な書類を
整理する必要があります。
まず、遺骨を移す先を決めて、
「受入証明書」を受け取ります。
次に、現在のお墓の管理者から
「埋蔵(埋葬)証明書」をもらう。
以上の二つを現在のお墓が
ある市区町村に提出し、
「改葬許可証」を発行してもらいます。
これで、遺骨を新しい場所に
移すことができます。
遺骨を取り出し、
区画を更地にする工事は
石材店に頼むのが一般的です。
費用は、取り出し一人分で数万円、
更地にする作業が1平方メートルあたり
約8万~15万円が目安になります。
ただ、重機が入れない墓地などでは、
余分に費用がかかることもありますので、
事前に業者とよく相談しましょう。
こうした具体的な手続きに入る前に、
関係者との調整を行うことも大切です。
ほかに親族がいる場合、
事前に十分に話し合っておきましょう。
また、現在の墓地の管理者との
トラブルも起こりうります。
例えば、国民生活センターには、
寺の檀家をやめる時に「離檀料」として
多額の支払いを求められたという
相談が寄せられています。
離檀料お布施の一種で、
明確な基準はありません。
お世話になったいうお礼の気持で、
納得できる範囲かどうかです。
もし、不当に高額な要求をされた場合は
墓の管理者と十分に話し合ってください。
●墓じまいの大まかな流れ
調整 親族や、現在の墓地の管理者と話し合う
↓
決定 改葬先と契約し、1.「受入証明書」をもらう
↓
現在の墓地から、2.「埋蔵(埋葬)証明書」をもらう
↓
1.と2.を墓がある自治体に提出し、
3.「改葬許可証」をもらう
↓
撤去 墓から遺骨を取り出し、更地にする
↓
移転 遺骨を運び、改葬先に収める(3.が必要)
墓じまいの改葬の費用の目安は?
墓じまいで一番大変なのは、
実は改葬先を決めることです。
通常の墓、納骨堂、樹木葬、
合葬、遺骨を海にまく散骨など
多様な選択肢があるためです。
費用面や交通の便など、
検討するポイントもいろいろあります。
管理の手法も、親族で継承するか、
寺などの管理者との間で「永代供養」や、
三十三回忌などの能登に共同で
納骨してもらう契約を結ぶのか、
といった選択肢があります。
通常の墓を建てる場合、
土地の使用量と墓石代で、
1区画100万~300万円ほどかかるのが一般的で、
管理費が毎年数百~3万円ほどかかります。
納骨堂には「ロッカー式」や、
お参りをする時に骨つぼが
運ばれてくる仕組みの「自動搬送式」があり、
費用の総額は1区画30万~150万円ほどです。
樹木などを墓標にする樹木葬も、
一人当たり、10万~100万円ほどです。
墓石代がかからないため
安くなりますが、
納骨の数が多いと
割高になってしまうこともあります。
共同で納骨する合葬の場合、
一人当たり10万~50万ほどが普通です。
墓や葬式関連のウェブサイトを運営する
鎌倉新書の昨年の調査では、
改葬した人の6割が、
納骨堂や樹木葬などで、
永代供養ができる墓を選んでいました。
あえてまとまった費用が必要になる
墓じまいをせず、守り続けるてもあります。
お母があることで古里との
つながりが保たれる面もあるので、
墓じまいを急がなくても大丈夫です。
清掃や雑草や取り、
花のお供えなどの代行サービスや、
死後に墓じまいをしてもらう契約もあります。
●改葬先の主な選択肢
一般的な特徴 費用の目安
通常の墓 「家」単位で、親族 100万~
が代々管理する 300万円
納骨堂 主に屋内で、ロッカー式 30万~
や搬送式がある 150万円
樹木葬 樹木や花壇を墓標とする 10万~
100万円
合葬 様々な人の骨が 10万~
一緒に納められている 50万円
まとめ
いかがだったでしょうか?
定年を機に実家のお墓を
自宅の近くに移そうと
考える人も多いかもしれませんが、
お伝えしたように、改葬に
は様々な選択肢がありますので、
要望や予算に合わせて選んでくださいね。
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