耳管開放症や耳管狭窄症の症状や原因、治療方法は?

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耳管開放症や耳管狭窄症の症状や原因、治療方法は?

耳の奥は、「耳管」と呼ばれる
細い管で鼻の奥につながっています。

普段はキュッと締まって閉じていますが、
つばを飲み込んだ時などに開いて、
耳の中の圧力を調整したり、
たまった老廃物を鼻へと排出したりします。

この耳管が開きっぱなしの
「耳管開放症」や

閉じたまま開かない
「耳管狭窄症」になると、

耳が詰まったような
不快感などに悩まされます。

そこで今回は、耳管開放症や
耳管狭窄症の症状や原因と

治療方法について
お伝えしてまいります。

  

耳管開放症や耳管狭窄症の症状や原因は?

飛行機に乗ったり、
電車でトンネルに入ったりすると、

耳がつーんと詰まった感じが
したりしますよね?

これは耳の内外に生じ、
鼓膜が押されるからです。

あくびをしたり、
つばをのみこんだりすると、

耳管が開いて空気が入り、
気圧差が解消されます。

ところが耳管解放症になると、
開いたままの耳管を通して
呼吸のたびに空気が出入りして、

鼓膜の内側(中耳)が陰圧、陽圧を
繰り返して耳詰まり感が続きます。

自分の声も耳管から直接伝わって
内側から鼓膜をふるわせ、

外側の音が聞き取りにくく
なってしまいます。

普通に呼吸する音も
「ゴーゴー」と響くため、

ひどい不快感から
話せなくなる人もいます。

さらに、めまいや頭痛、肩こりなど、
耳以外にも様々な症状を伴うこともあります。

耳管狭窄症の場合も、耳詰まり感や
耳の奥の痛みといった症状が表れ、
中耳炎になる人もいます。

これらの症状は、片耳だけではなく、
両耳同時に起きることもあります。

耳管開放症は、軽症も含めると
国内では約5ぱーセントの人が
患っているといわれています。

原因がはっきりしないことも多いのですが、
急激な体重減少や水分不足、

ストレス、華麗、低血圧などは
リスク要因になります。

体がやせて耳管の周りにある
脂肪まで減ったり、

疲労で自律神経が乱れたりして、
耳管を締める力が弱まると考えられるからです。

重い月経痛なじで服用する
低用量ピルや妊娠が影響することもあります。

この病気は、頭を下げたり
横になったりすると、
症状が一時的に和らぐ特徴があります。

耳管周辺の血流がよくなり、
血管に押されて耳管が締まるためです。

病気かどうかを簡単にチェックできます。

一方で耳管狭窄症は、
感染症やアレルギー性鼻炎、
副鼻腔炎など別の病気による炎症が

鼻の奥から耳の方へと広がり、
耳管が腫れて起きることが多いとされます。

鼻の奥にできた腫瘍が
原因になるケースもあるため要注意です。

●耳管
・長さ約3~4センチ、直径約1ミリ
・普段は閉じている
・つばを飲み込んだり、
 あくびをしたりすると一時的に開く

●主な原因と症状
耳管開放症
耳管が開きっぱなしになる

主な原因
・体重減少、脱水
・低血圧
・加齢
・ストレス
・妊娠、低用量ピルの服用

主な症状
・耳が詰まった感じがする
・自分の声が大きく響く
・自分の呼吸音が響く

耳管狭窄症
耳管が閉じたまま開かない

主な原因
・風邪の後の炎症
・アレルギー性鼻炎
・副鼻腔炎(蓄膿症となど)
・鼻の奥(上咽頭)の腫れ・腫瘍

主な症状
・耳が詰まった感じがする
・耳の奥の痛み
・聞こえにくい

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耳管開放症や耳管狭窄症の治療方法は?

耳管開放症の患者にとって
何より重要なのは生活改善です。

しっかり食事と水分、睡眠をとって
体力アップやストレス軽減に取り組みましょう。

生理食塩水の点鼻で耳管に
刺激を与えたり狭めたり、

スカーフなどを首に巻いて
耳管周辺の血流を改善したりする

緩和法があるほか、
血行を促進するかんぽ彩雲効果的です。

それでも改善しなければ、
鼓膜に特殊なテープを貼って

振動を抑える「鼓膜テーピング」や、
医療用ジェルを耳管に塗って狭くする
治療が選択肢に入ってきます。

耳管をピンで閉じる
外科的な治療法もありますが、

保険適用外のため、
この治療を手掛ける病院は限られています。

耳管狭窄症の場合、
まずは原因になっている
病気を治すことが肝心です。

鼻から管を入れて通気するほか、
患部の炎症を抑える抗菌薬(抗生物質)や

抗エネルギー薬を服用するなどして
早期回復を目指しましょう。

耳管開放症の緩和
・体力改善(体力アップ、十分な水分補給など)
・首にスカーフやネクタイを巻く
・生理食塩水を点鼻する
※耳管狭窄症では、原因疾患の根本療法が重要

日常生活での注意点
・耳管機能検査のできる耳鼻科を受診
・ストレスをためず、よく眠る
・鼻すすりを避ける、続けた場合は中耳炎になる恐れも

まとめ

いかがだったでしょうか?

耳管開放症は、症状がない時は
検査で異常がみられず、
以前はまれな病気と考えられていました。

認知度が高まった今では、
自らこの病気を疑って
受診いる人も増えています。

鼻すすりをすると症状が和らぎますが、
重い中耳炎になる恐れもあるので
控えるようにしてくださいね。

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