ゲーム依存症の症状や原因、治療法とは?

スマートフォンや
パソコンのゲームにのめり込んで、

苦行や仕事などの日常生活や健康に
深刻な影響が出ているという人はいないでしょうか?

そのような人はもしかしたら
「ゲーム依存症」（ゲーム障害）かもしれません。

そこで今回は、
ゲーム依存症の症状や原因、
治療法についてお伝えしてまいります。

ゲーム依存症の症状は?

インターネットにつないだ携帯端末で、
他のプレイヤーと通信しながら遊ぶ

「オンラインゲーム」などに
没頭しすぎて生活が見だけてしまう問題が
近年、中高生を中心に広がっています。

ゲーム依存症は、
世界保健機構（WHO）が
2019年5月に精神疾患の一つとして
正式に位置づけた病気で、

周囲の人も含めて正しい理解と、
根気よい治療の継続が大切です。

厚生労働省研究班による2017年度の調査では、
ゲームやネットに依存していると見られる

中高生は推計約93万人とみられ、
7人に1人に上る割合で
５年間でほぼ倍増しています。

ゲーム依存症の主な症状は、
・ゲームをする時間を減らそうとしてもできない
・家族や仕事よりゲームを優先してしまう
など

これからの状態が１年以上続くか、
短期でも症状が重い場合は、
この病気と診断されます。

病気そのものは精神疾患ですが、
ゲームをしすぎることによって、

目の潤いがなくなる「ドライアイ」や
首の筋肉がこわばって痛む

「ストレートネック」など、
他にも様々な病気を
引き起こす恐れがあります。

●ゲーム依存時の脳の状態
前頭前野
理性をつかさどる機能が弱まる可能性

側坐核
ドーパミンが多量に分泌され、
依存が深まるとみられています

主な症状
・片頭痛
・眼精疲労、ドライアイ
・ストレートネック、肩こり
・猫背
・腱鞘炎

●世界保健機関（WHO）の主な診断基準
・ゲームの時間や頻度をコントロールできない
・日時用生活の中で何よりゲームを優先させる
・日常生活で問題が起こっていると
　分かっているのにゲームを続ける
　　　　　　　↓
これらの症状が１年以上続くか、
短期でも症状が重い場合

ゲーム依存症の原因は?

覚醒剤などの薬物では、
脳中心部の「側坐核」で

神経伝達物質ドーパミンが多量に分泌され、
高揚感まして依存が深まります。

まだ明確には分かってませんが、
ゲーム依存症患者の脳でも
同じような反応が起こり、

理性をつかさどる「前頭前野」が
ドーパミンによる悪影響を

受けているのではないか、
と考えられています。

この部位の働きが悪くなると、
感情や欲望が制御しにくくなるからです。

脳は、気持ちよく感じる刺激を
繰り返し与えられると、
その刺激への依存を深めます。

特にスマホは持ち運びやすく、
いつでもどこでもゲームを始められるため、

こうした刺激を与えやすいとされます。

もちろん、ゲーム好きの
誰もが患う病気ではなく、

患者がのめり込んでしまうのは、
「学校の時遊行についていけない」

「家庭内がばらばらで寂しい」などの
背景もあると指摘されています。

ゲーム依存症の治療法は?

診察ではまず、
「インターネット依存度テスト」
（全２０問）を実施します。

「睡眠を削っているか」
「誰かと外出するよりネットを選ぶか」

などの設問に５段階で回答するテストで、
７０点以上ならこの病気が疑われます。

また、生活状況や
他の精神疾患の有無を調べたり、

磁気共鳴像（MRI）を撮ったりして、
脳自体に異常がないことも確認します。

治療は、単にスマホを
取り上げることではありません。

自分でゲームの時間を
制御できるようにするのが目標です。

このため、患者に
１日行動を記録してもらいます。

自分の行動を客観的に
理解することが大切だからです。

アルコールや薬物などの依存症と同様に、
患者同士が体験談を語り合う方法を
取り入れる医療機関もあります。

いったん改善しても、
受験などのストレスにさらされると
再発リスクが高まります。

家族で依存に対する正しい知識を持ち、
時間をかけて一緒に再発を
防いで行くことが重要です。

●治療の流れ
MRIで脳の疾患を調べて、
インターネット依存度テストなどを実施
↓
医師や臨床心理士によるカウンセリング
ゲームに没頭する原因やストレスを調べて対応
行動記録をつけて、自分の行動を客観視してもらう
↓
ゲームの時間を自分で
コントロールすることが目標

●予防するには
・ゲームを時間や場所を家族内で決める
・利用制限（ペアレンタルコントロール）機能を使う
・運動や家族との外出など、
　ゲーム以外のことも興味が持てるようにする
・ゲームで遊ぶルールを破った時にどうするか決めておく
・親が１人でゲームかる姿を子供に見せない

まとめ

いかがだったでしょうか?

他人から見ると異常な行動かもしれませんが、
本人はゲームが最優先で、
生きがいのようになっています。

韓国では死亡する例も出ていますが、
日本では治療対象として、
まだあまり知られていません。

ネット活用法の指導など、
教育現場との連携も大切です。

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