フレイルを予防する食事と栄養は?たんぱく質の量が大切?

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フレイルを予防する食事と栄養は?たんぱく質の量が大切?

年齢とともに食が細くなれば、
身体の筋力も低下して

やがては出かけるのも面倒になって
衰えていく一方になってしまいます。

そのような状態、フレイルに
なってしまわないための予防策として
とても重要なのが食事とその栄養です。

そこで今回は、食事の中でも
特に大切なたんぱく質について
お伝えしてまいります。

  

フレイルを予防する食事と栄養は?たんぱく質の量が大切?

年をとったら粗食がよいものと
考えている高齢者は少なくありませんが、
実はそれは間違いです。

フレイルを予防しようとするのであれば、
肉も敬遠せずに食べることが大切です。

フレイルとは加齢に伴って
心身が衰える状態のことですが、

栄養と運動、社会参加を意識することで
予防や改善することが可能です。

退職したり、子供が独立したりすると、
高齢者は社会とのつながりが薄れていきます。

入院などで寝たきりのような生活をすると、
普通ならば7年かけて落ちていく筋肉が、
わずか2週間で失われます。

筋肉の維持に、材料となる
たんぱく質があることは、
多くの高齢者が知っていると思いますが、

朝ごはんの献立を聞くと、
白身魚を数口分と、味噌汁の豆腐だけ
という人が多いのではないでしょうか?

このように、たんぱく質を取ってはいますが、
量が足りていません。

たんぱく質は1日に、体重1キロあたり
1グラム以上とされていますが、
実際は1.2~1.5グラムは取りたいところです。

60キロの人で70~90グラムで、
ステーキであれば200グラムに
35グラム程度含まれています
が、

1日に2枚食べるというのは
現実的ではないですよね。

そのため、卵、魚、大豆製品など
多くの種類から取るのがよいでしょう。

メタボ健診(特定健診)が定着し、
食事の量は控えめが望ましく、
という意識が浸透してはいまが、

高齢者の場合、痩せている方が
中肉中背より死亡の危険性が高い、

というデータがありますので、
「やせなければ」と過度に
思う必要はありません。

運動はスクワットのほか、
山登りや坂歩きのように、

体がきついと感じる内容が、
太ももを鍛えられて有効です。

高齢社会総合研究機構の研究では、
高齢者は運動だけをする人よりも、

囲碁・将棋などの文化活動と、
ボランティアなどの地域活動を
両方している人の方が、

フレイルになっている可能性が
低いという結果がでました。

まずは好きな活動を
続けることが大事です。

食事は1人より友人と一緒の方が、
多く食べられますよね。

会話や雰囲気も
おかずの一つと言えますので、

そのような友人を
積極的に作る努力も必要です。

また、むせることが増える、
噛む力が弱まる、といった
口の働きの衰え(
オーラルフレイル)も見逃せません。

硬い肉を食べにくくなる、
滑舌が悪化して交流を避けるようになる、
といった悪影響が出ます。

気付かない間に進んでいるので、
歯科医院で診てもらうことも大切ですよ。

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●肉食でたんぱく質を効果的に摂取するには
フレイル予防で必要なたんぱく質摂取の
目安は1食当たり20グラム。
牛・豚・鶏肉の部位に換算した場合
・牛サーロイン...121グラム
 脳を活性化化させる
 働きのある脂肪酸が豊富
・牛ヒレ...100グラム
 たんぱく質と鉄が結びついた
 「ヘム鉄」が豊富で体に吸収されやすい
 適度な噛みごたえがあり、
 食べる力の維持に効果的
・豚ロース...104グラム
 脂肪分を適度に含み、
 食べやすく、料理に使いやすい
 気分の落ち込みなどを防ぐ
 ホルモンのもとになるアミノ酸を含有 
・豚もも肉...98グラム
 糖質をエネルギーに変えるのに必要な
 「ビタミンB」が豊富で、
 疲労回復などに効果
・鶏むね...93グラム
 運動機能の維持に効果のある
 「イミダペプチド」を多く含む
・他の食材
 メザシ...8.5匹
 (1匹13グラム) 
 プロセスチーズ...4.9個
 (1個18グラム)
 プレーンヨーグルト1.3箱
 (1箱400グラム)
 卵...3個
 絹ごし豆腐...1.3丁
 (1丁300グラム)
 納豆...2.4パック
 (1パック50グラム)

肉のたんぱく質は必須アミノ酸9種類が
バランス良く含まれています。

鉄分やビタミン、良質の脂質も豊富で
フレイル予防にピッタリです。
噛むことで「食べる力」を維持できます。

厚生労働省が2019年に示した
食事摂取基準の改定案でも、

高齢者について、肉や魚等のたんぱく質を
多く摂取する重要性を強調しています。

65歳以上の人は、
毎日、体重1キロあたり1グラム以上
のたんぱく質をとることが
望ましいとされています。

魚にもたんぱく質は豊富ですが、
肉は油の一種である飽和脂肪酸が多く、

少量でもエネルギーと
たんぱく質の両方を効率よく摂取できます。

肉を食べると、栄養状態の指標である
アルブミン(血中の主要たんぱく質)の数値も上昇します。

そのため、高齢者はむしろ、
積極的に肉や油を取り入れた方がようでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

高齢者は摂取する
たんぱく質の量が足りませんので、

栄養についての知識を得ることで
フレイルの予防に役立ててくださいね。

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