貼り薬の仕組みや種類、注意点は?

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貼り薬の仕組みや種類、注意点は?

飲み薬ってついつい
飲み忘れてしまうことがありますよね。

また、飲み込む力が衰えている
高齢者は薬を飲むのも一苦労です。

そのような方に便利なのが貼って浸透させるタイプの薬ですが、
近年その種類も増えています。

そこで今回は、貼り薬の仕組みや種類、
注意点についてお伝えしてまいります。

  

貼り薬の仕組みは?

貼り薬は、湿布薬のように
腰痛や肩こりなどの患部に作用する

「局所用」と、薬の成分が体全体に広がる
「全身用」と2タイプあります。

全身用は、成分が皮膚の表面から体内に入り、
毛細血管から吸収されます。

表皮から成分が通りやすくする
といった技術が進み、
この約10年で次々と登場しています。

以前からある気管支を広げる薬のほか、
がんの傷みを和らげるものや、

高血圧、不整脈、認知症の
治療薬も発売されています。

張替えが1日1回で済むものが多くあり、

1.飲み薬に比べて血中濃度が一定に保たれやすい
2.効きが弱かったり効きすぎたりすることが少ない
3.飲み込む機能が落ちた人の場合、誤嚥の心配がなくなる

といった利点もあります。

飲み薬は、胃や腸を通って
成分が吸収されて、

飲んでからの時間経過で
血中濃度が変化します。

胃がむかつくなどの副作用が出たり、
食べ物が効き目に
影響したりすることもあります。

●貼り薬の特徴
・薬をうまく飲み込めない人も使える
・食事の時間や食べたいものを
 気にしなくてもいい
・飲み忘れなどの心配がない
・薬の血中濃度の変化

貼り薬の種類は?

貼り薬には飲み薬で
治療しにくいものが少なくなく、

パーキンソン病は進行すると
薬の量の細かい調整が必要になります。

服用量が多いと
体が勝手に動く副作用が出て
足りないと体が動かなくなり、

一部の患者は、腸内細菌の影響で
飲み薬が効きにくいことがあります。

このような患者には特に貼り薬が有効です。

2019年には、幻聴や妄想が出る
統合失調症の貼り薬が初めて発売されました。

この病気は改善後も再発を防ぐため、
一定期間、薬を飲み続ける必要があります。

統合失調症の患者は服用を
途中でやめてしまうことが多く、

治療の選択肢ができることで、
治療を中断する人が減ることが期待できます。

貼り替えが簡単な上に、目で見て分かるため
貼り忘れることがないのも大きな利点です。

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貼り薬の注意点は?

ただ貼り薬でも、
使う際にいくつか注意も必要です。

まず、シートは勝手に切ってはいけません。

皮膚と接着面は、薬の成分が
徐々に皮膚から吸収されるよう
加工されているものが多く、

キルト加工部分が壊れて、
体内に吸収される量が急激に
増えてしまう恐れがあります。

新しいものを貼るときは、
必ず貼っていたものをはがします。

残したままにしておくと、
体内への吸収量が多くなってしまうからです。

貼り替えのタイミングを
間違えなくて済みます。

処分の際には、接着面を
内側にして二つ折りにし、

特に子供が触れることがないよう
管理してください。

●貼り薬を使うときの注意点
貼り薬の大きさや色、形、
貼るのに適した場合は薬によって異なる

・薬の剥がし忘れに注意する
・貼る時に日付と時間を書く
・汗を拭き、傷のない場所に貼る
・しわが寄らないように、
 手のひらで、しっかり密着させる
・捨てるときは、他の人が
 触れられないようにする
 特に子供の手が届かないように注意する
 (接着面を内側に二つ折りする等) 
・医師・薬剤師の指示がないときは、切らない

まとめ

貼り薬は気軽なイメージを持つ人が
多いかもしれませんが、

神経に作用する薬もありますので、
取り扱いには十分注意してくださいね。

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