円形脱毛症はなぜできる、治す方法や予防法は?

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円形脱毛症はなぜできる、治す方法や予防法は? 

思いがけず「10円はげ」ができた経験を
持っている方もいるかもしれませんが、

円形脱毛症は、コイン型の脱毛部が
頭に一つだけできるケースにとどまりません。

同時にたくさんできて急に広がったり、
全身の体毛が抜け落ちたりするなど、
症状は様々です。

そこで今回は、円形脱毛症は
なぜできるのか?

その治療方法や予防法について
お伝えしてまいります。 

  

円形脱毛症はなぜできる?

体に侵入した病原体を攻撃する
免疫細胞の一種「リンパ球」が

何の問題もない毛の根元(毛根)を
誤って攻撃してしまうことが原因です。

攻撃を受けた毛根が消失したり、
生えてくる毛がやせ細って切れたりします。

前触れはなく、
なぜこうした異常が起きるのか、
まだ詳しく解明されていません。

患者は、人口の1~2%の割合で
出るとされています。

男女差はなく、どんな年齢でも発症します。

つまり、誰もがいつ患者になっても
おかしくないということです。

症状は様々で、
1.脱毛部が1ヶ所だけできる「単発型」
2.みるみる広がったり、
 2個以上できたりする「多発型」
3.生え際が帯状に抜ける「蛇行型」
4.頭全体の毛が抜ける「全頭型」
が主なタイプです。

髪の毛に限らず、眉毛、
まつげ、ひげ、わき毛など、
あらゆる体毛で起こります。

●円形脱毛症の症状例
・単発型
・多発型
・蛇行型
・全頭型
○脱毛部の場所や大きさ、形は人それぞれ
○頭髪以外にも、眉毛やひげ、
 わき毛など全ての体毛で起きる

●円形脱毛症の発症の仕組み
1.リンパ球が毛根を攻撃し、
  炎症を引き起こす
     ↓
2.毛根が壊れたり、
  弱っていた毛が途中で
  切れたりする

●合併しやすい病気
・甲状腺の病気、尋常性白斑
・関節リウマチなどの自己免疫疾患
・アトピー性皮膚炎や気管支炎
 ぜんそくなどのアレルギー

円形脱毛症を治す方法は?

世の中には、様々な育毛剤や
薄毛ケアのサービスがありますが、

円形脱毛症は全く別の病気なので、
薄毛ケアだけでは効果が見込めません。

異常に気づいたら、
すぐに皮膚科を受診しましょう。

診察ではまず、頭皮や毛の状態を、
専用の拡大鏡でチェックします。

ちぎれた毛や、毛根だけ残った
黒い点が見つかれば、進行中の状態です。

毛を引っ張るテストで
抜けやすさを確かめます。

単発型や、多発型でも
数が少ないと言った軽症の場合は、

免疫反応を抑える
ステロイドを塗ったり、

患部にステロイドを
局所注射したりします。

発症してから早い時期なら、
十分な回復が期待できます。

広い脱毛部が半年以上も
治らない重症者なら、

皮膚に弱いかぶれを起こす
特殊な薬品を塗って発毛を促します。

「局所免疫療法」も検討します。

この薬品は保険適用外で、
原則としてステロイドの塗り薬と
併用しないという点では注意が必要でしょう。

その他、状況に応じて
ステロイドを内服したり

点滴で投与したりする
治療法が選択されることもあります。

●円形脱毛症の主な治療法
脱毛部   急性期・進行期     固定期
     (発症から約半年)   (約半年以降)
 
小さい  ・ステロイドの塗り薬  ・塗り薬
(頭部の ・ステロイドの局所注射 ・局所注射(小児を除く)
25%未満) (小児を除く)    ・局所免疫療法

大きい・ ・塗り薬
進行が速い・ステロイドの塗り薬や ・局所免疫療法 
(頭部の  点滴(小児を除く)
25%以上)

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円形脱毛症の予防法は?

一般的にストレスが原因と
考えられてきましたが、

近年、あまり関連性が
ないことが分かってきました。

今では遺伝性の要因があると
考えられており、

血縁者に患者がいる人は
発症しやすいことが明らかになっています。

今のところ、効果的な予防法は
残念ながらありません。

洗髪やブラッシング、
食事などに注意を払っても、
回復や再発予防は期待できません。

いったん治っても
患者の半数近くで再発します。

インフルエンザや肺炎などの
感染症を患った後に

発症することも多いため、
予防接種やこまめな手洗いを心がけましょう。

角の疲労やケガが、
出産後も注意が必要です。

円形脱毛症は、甲状腺の病気や、
皮膚の一部の色素が抜けて白くなる
「尋常性白斑」

関節リウマチなどを
合併することも知られています。

これらの病気にも十分注意してください。

まとめ

いかがだったでしょうか?

この病気は、外見や印象を
大きく変えてしまい、

髪より眉の脱毛のほうが
気になるという男性もいます。

回復しにくい場合は、
精神的苦痛を拭うのは
簡単ではありませんので、

あまり思い詰め込めないことも大切です。

そのような場合はウイッグ(かつら)や
帽子なども上手に活用してくださいね。

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