鼠径ヘルニアになぜなる、その原因や症状、治療方法は?鼠径ヘルニアになぜなる、その原因や症状、治療方法は?

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鼠径ヘルニアになぜなる、その原因や症状、治療方法は?

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大腸や小腸、卵巣、膀胱などの臓器が、
腹部の筋肉の隙間から

皮膚の下に飛び出してしまうのが、
「鼠径ヘルニア」です。

一般的には「脱腸」と呼ばれ、
下腹部と太ももの境目に当たる

鼠径部に膨らみができて
見つかる場合がほとんどです。

がんなどの悪性疾患ではありませんが、
放置すると命に関わることもあります。

そこで今回は、鼠径ヘルニアになぜなるのか、
その原因や症状、治療方法について
お伝えしてまいります。

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鼠径ヘルニアになぜなる、その原因は?

「ヘルニア」はラテン語で
「飛び出る」を意味します。

病名としては、臓器や組織が
本来あるべき場所から
飛び出す状態のことです。

三つの筋肉が重なっている鼠径部には、
筋肉の隙間があります。

重いものを持つなどして
腹圧がかかったり、
加齢で筋肉量が落ちたりすると、

隙間から腹膜が出てきて、
臓器が飛び出します。

自然に治ることはほぼありません。

患者の8割以上が男性です。

男性は鼠径部に精管などが
広がりやすいためと考えれています。

重いものを持ち運ぶ製造業や
立ち仕事の多い人にもよくみられます。

お腹に力を入れることが多い肥満気味の人、
よく咳をする人なども要注意です。

専門医らでつくる
日本ヘルニア学会によると、

全国で年間13万~15万人が
鼠径ヘルニアの手術を受け、

65~80歳の人が多くを占めています。

●鼠径ヘルニアの発症の仕組み
・立つと、脚の付け根(鼠径部)
 に膨らみがある
・下腹部の違和感や不快感
・膨らんだ部分に痛みを感じる人も

●鼠径ヘルニアを起こしやすい人
・筋肉の衰えた高齢者
・肥満気味な人
・重いものを持つ仕事の人

鼠径ヘルニアの症状は?

すぐに健康を害することはありませんが、
立った時に脚の付け根の片側に

膨らみがあったり、下腹部に
違和感や不快感が出たりします。

最初のうちは、おなかに力を入れると
飛び出して、力を抜いた時や
指で押すと引っ込みます。

あおむけに寝た時も、
臓器が背中側へと動くので元に戻ります。

膨らみがあまり目立たないこともあります。

ただ、放置とていると
次第に膨らみが大きくなり、

痛みも出てきて
日常生活に支障が出ます。

男性では陰嚢付近まで膨らむ人もいます。

悪化すると、飛び出した臓器が
周囲の筋肉に締め付けられて

元に戻らなくなる「嵌頓 かんとん」
という状態になり、

血流の悪化で組織が
壊死してしまうことがあります。

そうすると腹部にかなり強い痛みが出て、
嘔吐などの症状が表れます。

腸などに穴が相手腹膜炎を
起こしているケースもあり、
緊急の手術が必要です。

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●鼠径ヘルニアの症状
初期の段階
臓器が隙間を出たり入ったりする。
あおむけになったり、
手で押さえたりすると引っ込む。

悪化すると
臓器が元に戻らない。
患部が硬くなり、
強い腹痛や吐き気が出る。
飛び出た部分が壊死して、
命の危険も。

鼠径ヘルニアの治療方法は?

手術は、隙間をナイロン製の
医療用メッシュで塞ぐのが一般的です。

最近は腹腔鏡による手術が増えています。

コンピューター断層撮影法(CT)で
患部を確認した上で、
腹部に小さな穴を3ヶ所開けます。

そのうちの一つから
腹腔鏡を入れて腹腔内を観察しながら、
他の穴から入れた手術器具で腹膜を切り、
体の内側から塞ぎます。

開腹手術に比べて切開する部分が少なく、
体への負担も少ないとされます。

ただ、確率は低いものの、
腹腔鏡手術も開腹手術生殖機能が
失わられるリスクが伴います。

隙間が小さい人や妊娠出産の
予定がある人の場合は、

メッシュを使わず隙間を
縫い合わせて閉じます。

術後に引っ張られるような痛みが
長く続く人もいます。

ほかに腹膜を切らずにメッシュを
入れる方法などもあり、

患者の年齢や状態によって
様々な治療を検討します。

1ヶ月ほど静養すれば、
水泳などの運動も可能です。

発症前と変わらない生活が
できるようになります。

特に予防法はありませんが、
発症に腹圧が関係する貯め
肥満や便秘などに気をつけましょう。

●鼠径ヘルニアの治療の流れ
1.コンピュータ断層撮影法(CT)で患部の位置や状態を確認
2.腹腔鏡を使った手術などで隙間をメッシュでふさぐ
3.1ヶ月ほど静養する。その後は水泳など激しい運動も可能

●早期発見には
・鼠径部に膨らみがないか、入浴時に注意する
・異変に気づいた時は、膨らんだ時の状態を
 デジカメなとで撮影して相談する

まとめ

いかがだったでしょうか?

中高年に多い病気で体の衰えとともに
誰もが発症する可能性があります。

「恥ずかしい」と受診をためらう人もいますが、
異変に気づいたら早めに受診しましょう。

入浴時に確認したり、
気になるところの画像を

医師に見せたりすれば
早期の治療につながります。
    

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