ネフローゼ症候群になぜなる、どんな症状で治す方法は?ネフローゼ症候群になぜなる、どんな症状で治す方法は?

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ネフローゼ症候群になぜなる、どんな症状で治す方法は?

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ネフローゼ症候群は、
腎臓の糸球体障害により、

血液中のたんぱく質が
尿にたくさん排出され、
全身むくみが起きる病気です。

健康な人でも感染症や薬の
アレルギー反応をきっかけに発症し、
原因がはっきりしないこともあります。

むくみに気付いたら早期の
検査や受診が必要です。

そこで今回は、
ネフローゼ症候群になぜなるのか、
どんな症状でどう治すのかについて
お伝えしてまいります。

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ネフローゼ症候群になぜなる?

腎臓は、握り拳くらいの大きさで、
腰の付近に左右一つずつあります。
 
二つの腎臓の中には直径約0.2ミリの
糸球体という組織が計200万個集まっています。

糸球体は、毛細血管の塊で、
血液中の水分や塩分、
老廃物を濾過して尿を作ります。

糸球体の毛細血管の壁は、
内皮細胞、基底膜、スリット膜という
3種類の"バリア"があり、

通常、タンパク質は
血管壁を通り抜けられません。

ところが、何らかの理由で
このバリアが壊れると、

血管内のタンパク質が
尿に漏れ出してしまいます。

代表的なタンパク質「アルブミン」は、
血管内に水分を引き止める力があります。

アルブミンが減ると、
水分が血管外に移動し
全身にむくみが生じます。

原因疾患がない「一次性ネフローゼ症候群」と、
糖尿病や膠原病など発症に結びつく疾患がある
「二次性ネフローゼ症候群が」あります。

一次性は、子供から高齢者まで
年齢を問わず発症し、

感染症や、薬などへのアレルギー反応が
きっかけになることがあります。

診療ガイドラインによると、
2014年度に国内で新たに

一次性を発症した人は
4900~5400人と推計されています。

1ヶ月ほどで急に悪化することもあれば、
半年~1年かけてゆっくり進行することもあり、

きっかけとなる風邪なとせの感染症、
虫刺され、薬の服用歴を確認します。

●発症のメカニズム
腎臓内の糸球体
「腎臓の浄化装置」左右の腎臓に
計200万個ある毛細血管の塊
糸球体の血管壁には3種類のバリア
     ↓
異常な免疫反応などでバリアが壊れる
     ↓
血液中のたんぱく質「アルブミン」が尿に漏れる

ネフローゼ症候群はどんな症状?

大人では、1.尿中のタンパク質が
1日3.5グラム以上(正常値は0.15グラム未満)

2.血清アルブミン値が血液1デシリットルあたり
3.0グラム以下(正常値は4.1~5.1グラム以下)の
両方を満たすと、

ネフローゼ症候群と診断されます。

血清総タンパク質やむくみ、
脂質異常症の有無なども
診断基準に挙げられます。

軽症のうちは自覚症状が軽く、
多くは悪化してむくみが
強くなってから発症に気づきます。

血管内の水が血管外に移動するため、
むくみは顔や足をはじめ全身にみられます。

体重は普段より3~10キロ程度増え、
腎臓の働きが悪化して尿が出なくなったり、

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血の巡りが悪くなって血栓(血の塊)が
できたりする場合もあります。

糸球体内のどこに異常があるかで、
「微小変化型ネフローゼ症候群」など
主に四つの糸球体疾患に分類されます。

疾患ごとに治療方針が変わるため、
腎臓の組織を採取する
腎生検で病理診断をします。

     
●ネフローゼの症状
アルブミンが尿に大量に出て、
むくみや脂質異常症が発生
・尿が泡立つ
・むくみ
・体重が増える
・尿が減る
重症化すると尿が出ず腎不全になったり、
血栓(血の塊)ができたりする恐れもある

大人の場合
尿たんぱくが1日3.5g以上
(正常値は0.15g未満)
血清アルブミン値3.0g/dl以下
(正常値は4.5~5.1g/dl)
     ↓
ネフローゼ症候群
原因疾患がないもの
(数ヶ月以内の感染症や薬などのアレルギー反応がきっかけにも)
一次性ネフローゼ症候群

原因疾患があるもの
(糖尿病、膠原病など) 
二次性ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群を治す方法は?

入院治療が原則で、安静や減塩のほか、
ステロイド薬や免疫抑制薬を
内服や点滴で用います。

薬による副作用を予防するための
治療薬も併用します。

胸に水がたまると息苦しく、
無理をすると心不全になります。

むくみを取るため減塩食も必須で、
食塩摂取量を1日6グラム未満に制限します。

むくみが取れて退院できるようになるまでが
約1ヶ月かかります。

退院後も1~2年は再発予防のため
ステロイド薬や免疫抑制薬の内服を続けます。

定期的に検査を受けながら、
再発の引き金にならないよう感染症にも
十分気をつけて生活することが大切です。

  
●ネフローゼ症候群の治療法
入院治療が原則
ステロイド薬や免疫抑制薬の投与(内服、点滴)
減塩食(1日6g未満に)
感染症を防ぐ

再発にも注意
退院後もステロイド薬の投与を継続

まとめ

いかがだったでしょうか?

この病気は、再発しやすく、
何年たっても注意が必要です。

再発時は早く来院してもらえれば、
外来治療で治せることもあります。

尿の泡立ち具合は、再発まサインですので、
たんぱく尿を調べる市販の
尿試験紙は体調チェックに役立ちます。
   

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