カプセル内視鏡とはどのようなもの?その検査の流れは?

2021/12/31

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腸の状態などにより通常の
内視鏡検査が受けられない人に対し、

水とともに口からのみ込み、
大腸や小腸内を撮影する
カプセル内視鏡が使われることがあります。

大腸用は2020年春、
公的医療保険の対象となる範囲が広がり、
使える人が増えました。
　
そこで今回は、カプセル内視鏡とは
どのようなもので、

その検査の流れについて
お伝えしてまいります。

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カプセル内視鏡とはどのようなもの?その検査の流れは?

大腸用カプセル内視鏡は、
長さ3センチほどの大きさで、
カメラなどが内蔵されています。

大腸がん検診で精密検査が
必要になった人などにも使われます。

水とともにのみ、胃を通過すると
検査のための撮影が始まります。

検査肛門から排出されるまで続きます。

事前に、腸管洗浄剤を飲んで便を排出し、
腸内をきれいにします。

その後、記録装置などを装着した上で
カプセル内視鏡をのみます。

撮影された画像データは装置に送信されます。

大腸がん検診の精密検査は、
肛門から内視鏡を挿入するのが一般的です。

過去の腹部の手術で大腸が
癒着している場合などには、
内視鏡が奥まで入りません。

入っても腸を傷つける可能性があり、
カプセル内視鏡やCT（コンピュータ断層撮影法）
検査などが選択肢となります。

ただし、CT検査は放射線被爆の懸念もあります。

カプセル内視鏡は2014年に、
癒着があり肛門から入れる

内視鏡が使えない人などに限り、
公的医療保険の滝用が認められました。

しかし、大腸に問題がなくても、
高血圧や心臓病などがあると、

肛門から内視鏡をいれるのが
難しい場合があります。

これらの病気の症状が
悪化する恐れがあるからです。

また、大腸が長く体内で
折れ曲がった部位が多い

「大腸過長症」で慢性的な
便秘になっている人も、
肛門から内視鏡を入れるのは困難です。

そこで2020年4月に公的医療保険の対象が広がって、
１.3種類の降圧剤を使っても高血圧が改善しない
２.慢性閉塞性肺疾患（COPD）がある
３.心臓から全身に血液を送り出す力弱い
４.大過長症で、慢性的な便秘がある
---人なども加わりました

愛知県に住む46歳の男性会社員は大腸がん検診で
精密検査が必要と判定され、

2021年4月に藤田医科大学病院で
カプセル内視鏡を使った検査を受けました。

その結果、異常は確認されず、
苦痛もなく検査を受けられました。

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今後、精密検査が必要になった時も
この方法にしたいということです。

大腸用カプセル内視鏡には課題もあります。

一般的な内視鏡検査は
数十分程度で済みますが、

カプセル内視鏡による検査は、
体外に排出されるまで続きます。

3～10時間を要するとされ、
朝のんでから1日かかる人もいます。

また、将来がんに移行する
恐れがあるポリープがあった時、

従来の内視鏡検査のように、
その場で取り除けません。

腸内に挟まった部位がある人も対象外です。

●カプセル内視鏡とその検査の流れ
・サイズ:直径約1.2cm、長さ約3.2cm
・大腸がんなどの検査に使う
・2014年1月、肛門から内視鏡を入れても奥まで入らない人などが　
　公的医療保険の対象になった

検査の流れ
前日
・消化の良いものを食べる
・夕食後に下剤を服用
　　↓
検査当日
・検査前に腸管洗浄剤を飲み
　腸内をきれいにする
・記録装置や、カプセルからの画像信号を
　とらえるセンサーを装着
　　↓
検査がスタート
・内視鏡を水とともに飲み込む
・検査中は医療機関内にとどまり、
　医師の指示に従う
　　↓
検査終了
・内視鏡を便とともに排出するか、
　カプセル内のバッテリーが切れたら終了