入浴時のヒートショックを避けるにはどうすればいい? 2021
日に日に寒くなって、
温かいお風呂が恋しい季節になりました。
ですが、急な温度差で血圧が変動し、
体調不良を引き起こす
「ヒートショック」には注意が必要です。
そこで今回は、
入浴時のヒートショックを避けるには
どうすればよいのかについて
お伝えしてまいります。
入浴時のヒートショックを避けるにはどうすればいい? 2021
風呂から上がってこないので、
心配して様子を見に行くと、
浴槽内で顔を水没させていた...
東京消防庁管内では冬場になると、
こうした通報が相次ぎます。
消費者庁によると、
2011年以降、自宅などの
浴槽内で溺死した高齢者は、
4000~5000人台で推移しており、
2020年の死者数は472人でした。
また、東京消防庁管内で昨年、
溺れる事故で搬送された高齢者は454人で、
このうち93人が1月、
64人が12月にそれぞれ搬送されていました。
冬場の入浴は、
寒暖差で血圧が乱高下することで、
脳卒中や心筋梗塞、意識喪失による
溺死などの危険性があります。
特に、血圧が変動しやすいは
高齢者は注意が必要です。
暖かい居室から寒い
脱衣所に移動し衣服を脱ぐと、
血管は収縮し血圧が上がります。
その後、急に湯につかると、
血管は広がり、血圧は急低下します。
その後また寒い脱衣所に出ると、
血圧が上がります。
こうした血圧の大きな変化が
異常をもたらします。
「いい湯」だなの気持ちよさが、
実は血流低下による意識障害かもしれませんので、
区別がつかず危険です。
入浴前、入浴中、入浴後の3段階の
対策を呼びかけます。
入浴前は、浴室や脱衣所を十分に暖めます。
居室の扉を開けて、
浴室までの廊下に暖気を流したり、
脱衣所を暖房器具で暖めたりして
寒暖差を小さくします。
浴室は風呂やシャワーの湯気で暖めます。
入浴前は十分に水分を補給し、
飲酒後や食前食後30分は入浴をひかえます。
湯につかる前に十分にかけ湯で体を温めます。
心臓から遠い手足はなどから5回ほど行い、
湯の温度は41度以下、
つかる時間は10~15分で、
額にうっすら汗をかく程度です。
入浴すると水圧の影響で、
血圧が変化するため、
最初につかるのは
みぞおちまでにとどめます。
体や髪を洗うのは、湯につかって
体を温めてからにしましょう。
入浴後は、浴室内で
乾いたタオルで体を拭き、
入浴前に「今から入るよ」と
家族に伝えるのも大切です。
家族は入浴後10~15分を目安に
「大丈夫?」と声をかけましょう。
一人暮らしの人はいざというときに
離れた家族に電話できるよう、
脱衣所にスマートフォンを
持ち込むことも対策の一つです。
●入浴時にヒートショックを避けるには
・浴室の扉を開けて、シャワーを高い位置から流して湯気で暖める
・脱衣所を暖房器具で暖める(火災に注意)
・かけ湯を5回ほどする
・湯温は41度以下、つかる時間は10~15分
・入浴後は浴室内で、乾いたタオルで体を拭く(転倒に注意)
東京ガスや暖房機器メーカーなどは協力し、
「STOP!ヒートショック活動」を展開しています。
ホームページやTwitterで対策を
分かりやすく発信しています。
ヒートショック防止に役立つ
製品も紹介しており、
暖房機器メーカー「コロナ」の
「ウォールヒート」は、
壁掛けタイプの遠赤外線暖房機で、
狭い脱衣所スペースも有効に使えます。
東京ガスと「パーパス」が共同開発した
見守り機能付き給湯器リモコンは、
センサーで入浴中の居眠りなどの
異常を検知して、同居の家族に知らせます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ヒートショックの対策については
家族からアドバイスするのも有効です。
皆で集まる年末年始に
話題にしてみてくださいね。
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