着床前検査とはなに、その対象は? 着床前検査とはなに、その対象は?

健康 生活

着床前検査とはなに、その対象は?

スポンサードリンク

体外受精では、妊娠・出産につながりそうな
受精卵を子宮に移植します。

通常は見た目がよい受精卵を選びます。

新たに「着床前検査」で
選ぶ方法の研究が進み、
流産を防ぐ効果がわかってきました。

ただ、すべての人の出産率を
改善させる技術ではなく、
正しい理解が必要です。
 
そこで今回は、着床前検査とはどのようなもので、
その対象についてお伝えしてまいります。

スポンサードリンク
  

着床前検査とはなに?

日本産婦人科学会(日産婦)は、
体外受精で受精卵を原則1個ずつ
移植するように定めています。

双子や三つ子の妊娠は、
母体の合併症や早産などの
リスクが高まるからです。

見た目での評価は、
受精卵の発育スピードや

細胞の密度などを数日間観察して
移植の順番を決めます。

しかし、見た目がよくても、
妊娠しなかったり、
流産する場合があります。

多くは、受精卵の染色体異常が原因です。

着床前検査は、受精卵の細胞を採り、
染色体を解析します。

不妊や流産につながる染色体の
異常がない受精卵を子宮に移植します。
 

●体外受精の流れ
卵子と精子を体外で受精させる
       ↓
妊娠・出産につながりそうな受精卵を選ぶ
       ↓
    子宮に移植する 

●受精卵を選ぶ方法
位置づけ
・通常の不妊治療

方法
・発育のスピードや細胞の密度など、
 見た目を数日間観察する

ポイント
・見た目がよくても、
 にんしない場合がある

着床前検査の対象は?

日産婦は、有効性を確かめる
臨床研究を行っています。

対象は①体外受精で2回以上続けて妊娠しない
②2回以上流産した
③夫か妻に染色体の構造異常がある

のいずれかです。

2021年9月にまとまった中間解析では、
正常な受精卵を移植できた場合の妊娠率は66%、
硫酸率は10%でした。

日産婦は、従来の成績
(妊娠率35%前後、流産率20~30%)と比べて
「一定の効果がある」として、

4月から対象を限ったまま
不妊治療として認める方針です。

関東地方に住む女性(40)は、
体外受精で3回連続で妊娠せず、

加藤レディスクリニックで
検査を受けました。

見た目の評価では「良好」とされた5個のうち、
検査で染色体が正常だったのは1個のみでした。

スポンサードリンク

この受精卵を移植して2021年、
出産しました。

「見た目で選んでいたら出産で
時間がかかったかもしれず、

不妊や流産が続いたのは
心身に答えるので、子供を諦めていたかも」
ということです。

同クリニックの研究データでは、
着床前検査で調べた570人の受精卵のうち
正常だったのは19%でした。
    
女性の年齢別に見ると、
34歳以下では47%だったのに対し、
43歳以上は6%でした。

女性の加齢に伴って、
染色体異常の受精卵が増えます。

年齢が高い人は、数少ない
正常な受精卵を見つける検査として
有益と考えられます。

日産婦は、治療として認めた後も
年齢別の解析など、

どのような夫婦に役立つのか、
研究を続けます。

検査をきぼうする夫婦に対しては、
正しい情報提供が求められます。

中感解析では検査結果が出た6割超が、
子宮に移植できる受精卵がありませんでした。

その場合、出産に結びつける
技術ではありませんでした。

細胞を採取する際に
受精卵に与えるダメージが、

妊娠率を低下させる可能性も
指摘されています。

●染色体を調べる「着床前検査」
位置づけ
・研究中
・対象は、
 ①体外受精で2会場続けて妊娠しない
 ②2回以上流産した
 ③夫が妻に染色体の構造異常がある
のいずれかに該当する夫婦に限定

方法
・不妊や流産の原因となる染色体の異常を調べる

ポイント
・流産率は低下するとみられる
・染色体が正常な受精卵がない場合の
 出産率を改善させる技術ではない

まとめ

いかかだったでしょうか?

検査には、障害を持って
生まれる子供を受精卵の段階で
排除しかねない懸念もあります。

染色体異常がある受精卵の多くは
出産に至らないため排除ではなく、
子供を望む夫婦の治療であると、

社会に理解してもらう
取り組みも大切ですね。

関連記事:不妊治療費の平均や助成制度と男性不妊の検査キットや不妊対策は?
     不妊治療の助成額制度の拡充内容とは?



-健康, 生活
-,