梅毒の感染の原因や感染後の症状、胎児への影響は? 梅毒の感染の原因や感染後の症状、胎児への影響は?

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梅毒の感染の原因や感染後の症状、胎児への影響は? 

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「梅毒」の患者が2021年、
現在の調査方法となった
1999年以降で最多となりました。

症状が多様で無症状の人もおり、
感染に気付かないケースも
多いとされています。

妊娠中に感染していると胎児にも感染して
重い症状が出る恐れもあります。

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梅毒の感染の原因は?

梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という
細菌が原因で発症します。

主に性的な接触により、
性器や口、肛門などの粘膜や
皮膚の小さな傷口から侵入します。

部位によっては避妊具でも防げず、
口に症状があればキスでも感染します。

感染者は210年代に入って急増し、
2021年には7873人(速報値)に達しました。

SNSを通じた不特定多数との
性交渉の増加や性風俗サービスの
多様化などが背景にあるとされます。

男性は20~50歳代前半、
女性は20歳代の患者が多く、

半年以内に性風俗サービスを利用した男性、
従事した女性がそれぞれ3~4割を占めます。

梅毒の感染後の症状は?

感染後の症状は様々です。

他の病気そっくりの症状が出ることもあり、
「偽装の達人」とも言われています。

典型的な症状としては、
感染から1月前後に菌が侵入した
部位にしこりや潰瘍が現れます。

「第1期梅毒」と呼ばれる時期で、
いったん症状が収まることもありますが、
治療しなければ全身に菌が広がります。

最初の症状から4~10週間後の
「第2期梅毒」では、

頭痛や発疹、脱毛、
視力障害などの神経症状、

全身のリンパ節の腫れなど
様々な症状が起こります。

皮膚にバラの花びらをちらしたような
赤い発疹「梅毒性バラ疹」が知られていますが、
皮膚症状が出ない患者も多く、注意が必要です。

感染から1年以上経過すると
人への感染性はなくなります。

しかし、皮膚や機器にゴム腫と
呼ばれる塊ができたり、

心臓や血管、脳神経に障害が起きたりする
「第3期梅毒」に進むことがあります。

血液検査で梅毒特有の抗体と、
非トレポネーマ脂質抗体という
2種類の抗体を調べ、

感染機会の有無を
聞き取った上で診断します。

保健所などでもエイズウイルス(HIV)の
無料匿名検査と同時に感染の有無を
調べられる自治体が多く、

感染が分かればパートナーにも勧めましょう。

治療薬は、ペニシリン系の抗菌薬である
「アモキシシリン」を1日3回、
4週間飲み続けます。

ペニシリンのアレルギーが有る場合は
他の抗菌薬を選択します。

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神経に感染した「神経梅毒」の患者には
「ベンジルペニシリン」を点滴投与します。

2022年1月、世界的な標準治療薬
ベンジルペニシリンベンザチン筋注製剤が
国内でも使用可能となりました。

第1期、第2期までの早期梅毒なら
1回の注射で済みますが、

特有の注意点があり、
医師からよく説明を受けてください。

●梅毒治療に使用する抗菌薬
・ペニシリン系の抗菌薬を1日3回、
 4週間前後服用する
・ペニシリンにアレルギーのある人は
 別の抗菌薬を使う
・神経梅毒の患者にはペニシリンを点滴

2022年1月から世界的な標準薬の
筋注製剤が国内でも使用可能に

梅毒の胎児への影響は?

未治療のまま妊娠したり、
妊娠中に感染したりすると
胎児も感染します。

理由残や死産に至ったり、
「先天梅毒」を発症して

生後まもなく皮膚や骨の異常、
肝脾腫などの症状が出たりするほか、

学童期以降に難聴や角膜炎、
菌の異常が起きる可能性があります。

妊婦の感染実態を把握するため、
2019年に発生届の項目に
妊娠の有無を加えた結果、

妊婦の感染例は年間200例の
ペースであることがわかりました。

少しでも心当たりがあれば検査を受けて、
早期治療につなげてください。

●胎児に感染して重い症状が出ることもある
・流産や死産
・先天梅毒を発症
 胎児の発育異常・肝脾腫・骨異常など
 学童期に難聴、視力障害、歯の欠損など

発生届で「妊娠あり」の記載は
年間200例のペース
      ↓
妊娠初期の妊婦健診で梅毒抗体検査を実施するが、
その後に梅毒感染が判明するケースもある

  

まとめ

いかがだったでしょうか?

梅毒は症状からの診断がとても難しく、
全ての診療科が関わる病気です。

心配な場合は梅毒抗体検査を
受けさせましょう。

何よりも胎児にうつさないことが重要です。

妊娠初期の検査に加え、
妊娠中期・後期に性交渉があった場合は、
分娩前の検査をお勧めします。

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