十二指腸潰瘍の症状や原因、治療の方法は?

指を横に12本並べた長さ（約25ｾﾝﾁ）という
名前の由来がある十二指腸には、

胃から送られてきた食べ物にすい液や
胆汁などの消化液を混ぜ、
小腸に送る働きがあります。

食べ物の消化に欠かせない
重要な臓器ですが、

遺産の刺激で粘膜が傷つき、
潰瘍ができることがあります。

そこで今回は、
十二指腸潰瘍の症状や

原因、治療の方法について
お伝えしてまいります。

十二指腸潰瘍の症状は?

十二指腸は胃の出口にあたる
幽門からつながり、

膵臓を囲むように
「C」の形をしています。

潰瘍の代表的な症状は腹痛で、
空腹時や早朝、夜間に
みぞおち周辺が痛みます。

再発を繰り返すと
患部がすぼまって狭くなり、

食べ物の通りが悪くなります。

その結果、胃もたれや吐き気、
食欲不振などを伴います。

長く放置していると、
出血したり、穴が開いたりします。

出血が大量の場合、
口から血を吐き、

下血の場合はコールタールのような
黒い便（タール便）が出ます。

十二指腸は胃と比べて
筋肉の層が薄く、

穴が開きやすいため、
緊急手術が必要となることもあります。

一方で、症状が全くない人もいますので、
無症状だからといって安心はできません。

●十二指腸潰瘍の主な症状
空腹時のみぞおちあたりの痛みに注意!!
食欲不振
吐き気
胃もたれ
　　↓
進行して合併症が起きると
吐血
挟まる
穴が開く
下血（タール便）
　　↓
症状が全くいない人もいるので油断禁物!

十二指腸潰瘍の原因は?

主な原因は、
ヘリコバクター・ピロリ菌
（ピロリ菌）の感染です。

感染により十二指腸の粘膜に
慢性の炎症が生じ、

胃酸の刺激で潰瘍が
できやすくなります。

ピロリ菌は、胃酸の防御機能が
成熟していない幼少期から
入って感染するとされています。

高齢者の中には水道が
普及していない頃に
幼少期を過ごした人もいます。

汚染された自ら感染し、
50％以上の人が保菌しているという
統計もあります。

現在の日本で水道から
感染することはほぼありません。

ピロリ菌を持つ家族から口移しで
食べ物をもらったり、

保育園や幼稚園などで子供同士で
唾液が付いたりして感染します。

薬の副作用でも発症します。

非ステロイド性抗炎症薬の
アスピリンやロキソニンなどは、

解熱、鎮痛、炎症を抑える目的で
広く使われていますが、

胃酸から粘膜を保護する物質を
生成させにくくする働きもあり、

潰瘍ができやすいといった
副作用があります。

ピロリ菌由来の潰瘍が減る一方、
非ステロイド性抗炎症薬が
原因の潰瘍は増えています。

このほか、原因不明の
「特発性」もあります。

●発症原因は
ヘリコバクターピロリ菌に感染
→食べ物の口移しに注意

非ステロイド性抗炎症薬の副作用
アスピリン、ロキソニンなど

十二指腸潰瘍の治療の方法は?

確実に診断するなら、
内視鏡検査です。

潰瘍の状態から活動性や
深さを評価し、ピロリ菌感染の
有無も判断します。

プロトンポンプ阻害薬という
胃酸分泌を抑える薬を６～８週間、

内服することでほとんどの
潰瘍は治癒します。

ピロリ菌の感染を伴う場合は、
除菌治療を行います。

除菌に成功すると、
再発はほぼなくなります。

非ステロイド抗炎症薬が原因の場合は、
可能であれば服薬を中止します。

中止するのが難しい時は、
胃酸の分泌を抑える薬や

胃の粘膜を保護する薬を処方して、
改善を目指します。

持病を持つ高齢者の中には、
日頃から複数の薬を飲んでいる人もおり、
他の診療科や薬剤師との連携が必要です。

内視鏡検査で出血を確認した時は、
血管をクリップで挟んだり、

血管を収縮させる薬を注入したりして
止血する治療を行うこともあります。

飲酒や喫煙は血流を悪くするので、
治療中は避けたほうがいいでしょう。

ストレスをためないことも大事です。

●治療や予防は
内視鏡でピロリ菌の感染を確認
→内服薬で除菌治療

非ステロイド抗炎症薬が
原因の場合は投薬中止も

周宮スポーツでストレスを発散

喫煙や飲酒はほどほどに

まとめ

いかがだったでしょうか?

積極的に内視鏡検査を受けて異常を
早期発見することが予防の第一です。

ピロリ菌の発見と除菌治療の確立で、
この菌が原因だった難治性の潰瘍は
ほぼ治療する疾患となりました。

症状のある人はもちろん、
無症状でも40歳以上の人は
内視鏡検査を受けることをおすすめします。

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