末梢動脈疾患の症状や治療、早期の検査へつなげるには? 末梢動脈疾患の症状や治療、早期の検査へつなげるには?

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末梢動脈疾患の症状や治療、早期の検査へつなげるには?

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糖尿病が進むと、
足に傷ができやすく治りにくくなります。

足の動脈硬化「抹消動脈疾患」(PAD)や
神経障害が起こるからです。

放置すると、
足の切断から寝たきりになり、
命に関わることもあります。

こうした足の傷の治療に対する
診療報酬が2022年春、
新たに認められました。

医療体制の充実も
期待されていますが、

患者自身が、病気のリスクを
認識することが重要です。

そこで今回は、
末梢動脈疾患の症状や治療、

早期の検査へつなげるには
どうすればよいのかについてお伝えします。

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末梢動脈疾患の症状は?

糖尿病は、高血糖が血管や神経を傷つけ、
全身の様々な病気につがります。

PADはその一つで、
脚の血管が狭くなったり
詰まったりして血流が悪くなります。

初期には足先がしびれて冷えますが、
その後、歩くと痛み、さらに進行すると、
痛みで眠れなくなります。

最終的には、治りにくい潰瘍ができ、
足の指などが壊死します。

また、糖尿病は神経障害も
引き起こすため、
転倒し負傷しやすくなります。

感覚が鈍くなり、
釘をふんだり、火傷を負ったりしても
気づかず放置するケースもあります。

●糖尿病と足の動脈硬化
糖尿病による血流障害などが
足の動脈硬化(PAD)を引き起こす。

進行すると潰瘍ができ、壊死し、
切断せざるを得ないケースも増えている。

PADが進行すると
足のしびれ→歩くと痛いが休むと
改善→安静時でも痛み→皮膚の潰瘍や壊死

・糖尿病で腎機能が落ちて人工透析に移行すると、
 約4%が脚の切断
・足首えり上を切断すると、寝たきりなどのリスクが高まり、
 1年後に約半分が死亡
 

末梢動脈疾患の治療は?

糖尿病患者の約1%が足の
切断に至るとの海外のデータがあります。

約1000万人とされる日本国内の
患者数に当てはめれば、
約10万人になります。

糖尿病が進み、腎臓の機能が
落ちると人工透析に以降しますが、

日本透析医学会の調査によると、
透析患者の4%が足を切断していました。

足の切断は、生活の質だけではなく
命にも関わります。

杏林大学の研究によると、
足首より上の部位を切断した

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患者の約半分が、
1年後には亡くなりました。

寝たきりになることなどが
原因と考えられています。

●PADの対策
各診療科の連携と傷の早期治療が必要
糖尿病内科など   血管外科など 形成外科など
糖尿病自体の治療、 血行再建   傷の治療※
他科に連絡           
       ↓    ↓    ↓   
           連携

※2022年4月、PADなどでできた
 足の潰瘍治療に対する
 診療報酬が新たに認められた

末梢動脈疾患の早期の検査へつなげるには?

PADや神経障害による足の傷は、
見過ごされがちです。

下北沢病院糖尿病センターは5年前に、
足の傷のリスクを計測する
チェックシートを作成しました。

「糖尿病歴が15年以上=2点」
「腎臓の処理の売れょくを示す推算糸球体濾過量(eGFR)」
「独身=3点」など

5項目17点満点で7点以上なら、
リスクが高く、早期に足の検査を
行うよう求めており、

活用する医療機関も徐々に増えています。

●患者も使えるチェックシート
□糖尿病歴が15年以上        2点
□両目の矯正視力が0.5以下      6点 
□eGFR(腎臓の働きを示す
 推算系球体濾過量)が60以下    2点
□独身               3点
□(安全靴や長靴を履くことが多い) 4点
  肉体労働従事者  

まとめ

いかがだったでしょうか?

2022年4月には足の潰瘍治療に対する
診療報酬が手厚くなり、

医療体制が整えば、
早期治療につながりやすくなります。

そのため医療者だけでなく、
患者自身が自覚して、

靴と靴下を脱いで足を
診てもらきっかけにしてくださいね。

 

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