再生不良性貧血とはどのような病気、その症状や治療方法は? 空き家への対応を早め対処した方がいい理由とは?

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再生不良性貧血とはどのような病気、その症状や治療方法は?

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再生不良性貧血は、骨髄の機能が低下し、
血液を正常に作れなくなる病気です。

国内に約1万人の患者がいるとされ、
国の指定難病になっています。

かつては重症例の半分ほどは
半年以内になくなるとされていましたが、

治療の進歩で多くの人が
長期生存を望めるようになっています。

そこで今回は、再生不良性貧血とは
どのような病気で、

その症状や治療方法について
お伝えしてまいります。

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再生不良性貧血とはどのような病気?

血液は、骨の中にある骨髄で作られます。

骨髄には血液細胞のもとになる
「造血幹細胞」があり、

赤血球や白血球、血小板となった後、
血管の血液中に放出されます。

赤血球は約120日、
白血球のうち好中球は数時間から1日、

リンパ球は数日~数年、
血小板は1週間程度が
寿命とされています。

このため、血液の働きを維持するには、
これらの血液細胞を絶えず骨髄で作り出し、
供給する必要があります。

しかし、造血幹細胞が
何らかの理由で作られなくなると、

血管中に血液細胞が補充されず、
減少していきます。

再生不良性貧血は多くの場合、
発病の原因が不明です。

免疫の働きが異常になり、
造血幹細胞が自分の白血球の一種

「T細胞」から攻撃を受けているか、
造血幹細胞自体に異常があると考えられています。

抗がん剤などの薬剤や放射線被曝、
化学物質が原因となることや、
染色体異常による先天性の場合もあります。

再生不良性貧血の症状は?

体中に酸素を運ぶ赤血球が減れば、
貧血の症状が起きます。

酸素が不足してめまいや頭痛、
疲労感、動悸、息切れなどがおき、
顔色が悪くなります。

体の外から侵入した異物を除く
白血球が減ると、感染症にかかりやすく、
発熱や悪寒が起きます。

出血をとめる役割がある血小板が減ると、
皮下出血によるあざや、

歯茎の出血や鼻血、
月経が止まらないなどの症状がみられ、

ひどい場合は眼底出血で
視力障害を招くこともあります。

血液や骨髄、染色体の検査や、
胸椎や腰椎のMRI(磁気共鳴画像)の検査で、

血液成分が基準より少なく、
骨髄の細胞密度が減少していて、

他の原因となる病気がない場合、
さ異性不良貧血と診断されます。

●主な症状
赤血球の減少
・貧血症状になる
・頭痛、めまい、疲労感、動悸、
息切れ、顔色が悪い

白血球の減少
・感染症にかかりやすい
・発熱、悪寒

血小板の減少
・出血が止まらない
・皮下出血、鼻血、歯肉出血

再生不良性貧血と診断

・貧血や出血、発熱の症状がある
・血液細胞のうち2種類以上が基準値未満
ヘモグロビン濃度が10.0g/dl未満
好中球が1500/μl未満
血小板が10万/μl未満
・他に原因となる疾患がない
・骨髄に核のある細胞が少なく脂肪組織が多いなど

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再生不良性貧血k治療方法は?

造血機能の回復を目指す治療と、
症状を改善させる治療があり、

症状や重症度、
年令によって判断されます。

重症度は、輸血の必要性の有無と、
赤血球、白血球、血小板の数で
5段階に分けられます。

重症になれば、無菌室で
入院治療をうけます。

軽症の場合や、
輸血が不要な場合は、
「免疫抑制療法」を受けます。

T細胞の働きを弱める薬を内服し、
効果を確認します。

輸血に必要な中等症以上で、
40歳以上の場合、

または白血球の型
「HLA(ヒト白血球抗原)」

一致する兄弟姉妹がいない場合も、
免疫抑制療法を選択します。

T細胞を攻撃する点滴薬や、
造血幹細胞を増やす
ホルモン受容体を刺激する薬も併用します。

40歳未満HLAが一致する
提供者(ドナー)がいる場合は、
造血幹細胞移植を検討します。

ドナーの骨髄から採取した
造血幹細胞を点滴で移植します。

20歳までは第一選択となり得ますが、
移植前に抗がん剤や放射線で
自分の造血幹細胞を破壊しなければならず、

体への負担や術後の異物反応の
可能性も踏まえて検討されています。

症状の改善を目指す支持療法では
赤血球や血小板を輸血します。

●再生不良性貧血の治療
症状、重症度(輸血の必要性の有無と、赤血球、
好中球、血小板の数で5段階に分類)、
年齢などで判断

★造血の回復を目指す治療
免疫抑制療法
・T細胞の働きを抑える
「シクロスポリン」を内服
輸血が必要な中等症以上の人は
・T細胞を破壊する「サイモグロブリン」
・造血幹細胞を増やすホルモン受容体を
刺激する「エルトロンボパグ」も併用

造血幹細胞移植
(骨髄移植)
・ドナーの造血幹細胞を点滴で移植し、
自身の造血幹細胞と置き換える

★症状の改善を目指す治療
輸血
・不足した赤血球や血小板を輸血で補う

まとめ

いかがだったでしょうか?

早期に適切な治療が受けられるよう、
貧血の症状があれば、

日本血液学会のホームページなどを
参考に専門医を受診してみてください。

だんだん治療が進歩し、
多くの人が長期生存を望めるようになっています。

希望を持って治療を続けてくださいね。

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