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厚生年金の適用拡大はいつから、パートや短時間労働者のメリットやデメリットは?

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年金改革関連法が
5月29日に成立しました。

パートなど短時間労働者に対する
厚生年金の適用拡大などが改革の柱です。

そこで今回は、制度の見直し意義、
適用拡大で保険料や年金額が
どう変わるのかお伝えしてまいります。

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厚生年金の適用拡大はいつから、パートや短時間労働者のメリットやデメリットは?

厚生年金には正社員だけでなく、
労働時間や賃金、働く企業の規模など

一定の条件を満たした
パートなど短時間労働者加入します。

今回の年金改革では、
このうち企業の規模に関する要件を見直し、

より規模の小さい企業で働く短時間労働者も
厚生年金に段階的に加入するようにしました。

働き方が多様化する中、
短時間労働など働き方によって
適用される制度が不利にならないように、
セーフティネットを充実させるものです。

具体的には、現在はフルタイムなどの
従業員数501人以上の企業対して、

短時間労働者(週20時間以上、30時間未満)の
厚生年金への加入を義務付けています。

改革によって、
義務付け対象となる企業の規模は、

2022年10月に「101人以上」、
2024年10月に「51人以上」となります。

より小規模な企業にまで
適用対象が拡大されることによって、

計約65万人が新たに
厚生年金に加入する見通しです。

公的年金制度は
「2階建て」に例えられますが、

1階部分が20歳以上60歳未満の国民全員が
加入する国民年金(基礎年金)で、

会社員らが上乗せで加入する
厚生年金が2階部分にあたります。

厚生年金加入者の方が、
基礎年金に上乗せする分、
将来はより多くの年金を受取ることができます。

厚生労働省の試算をもとに、
単身の短時間労働者(国民健康保険に加入)が

国民年金のままの場合と、
適用拡大で厚生年金に加入した場合を
比較してみましょう。

国民年金では、加入者が
定額の保険料を全額負担します。

国民健康保険も含めた
保険料は月額1万9100円です。

将来受け取る年金の
月額は6万5000円(満額の場合)になります。

厚生年金では、定率の保険料(18.3%)を
労使で折半して負担し、
保険料の額は収入で変動します。

月収8万8000円の短時間労働者の場合、
本人が負担する保険料は
健康保険を含め月額1万2500円です。

厚生年金に10年間加入すれば、
将来の年金は月額で計6万9600円
(基礎年金が満額の場合)になります。

厚生年金は保険料を納めた期間が
長くなるほど、将来受け取る年金が増えます。

同じ前提で厚生年金に
20年間加入すれば、

年金額は月額で
計7万4000円(同)になる計算です。

厚生年金に移った後、
公的年金の保険料負担が増えるかどうかは、
働き方などによって異なります。

一方、パートなどを多く抱える企業では、
労使で折半する保険料の負担が

適用拡大で増えることから、
経営への影響を懸念する声も出ています。

●短時間労働者の厚生年金適用拡大のイメージ
従業員数の要件  加入者数
501人以上     45万人   現在
          ↓
101人以上    +45万人   2022年10月
          ↓合計65万人
51人以上     +20万人   2024年10月

要件撤廃なら   +60万人 
            

            

年金給付には、老後に受け取る
老齢年金だけでなく、

病気やケガで障害が残った人に
障害の程度に応じて
支給される障害年金があります。

一家の大黒柱をなくした家族を
支える遺族年金もあります。

適用拡大で短時間労働者が
厚生年金に加入することで、

こうした事態に陥った際の
保障の充実につながります。

また、短時間労働者への
適用拡大で厚生年金に移る人が増えると、
年金財政を改善する効果もあります。

公的年金には、少子高齢化の
進み具合などに応じて、

物価や賃金の動向で決まる
年金受給額の伸びを調整する
「マイロ経済スライド」という仕組みがあります。

年金財政が改善することによって、
調整が終了するまでの期間を短くでき、

将来の基礎年金の給付水準の低下を
抑える効果が期待されます。

●単身者が厚生年金に加入した場合の
 保険料と年金額の変化の例 ※厚生労働省の試算(月額)

国民年金第1号被保険者、国民健康保険加入者
 支払額   受取額
 保険料   基礎年金
1万9100円  6万5000円
     ↓
     ↓月収8万8000円で、
     ↓厚生年金に10年間
     ↓加入した場合
     ↓
厚生年金、健康保険被保険者
 支払額     受取額
保険料(会社) 厚生年金
1万2500円    4600円 
    労使で折半
保険料(本人) 基礎年金
1万2500円   6万5000円 

まとめ

いかがだったでしょうか?

生涯受け取れる公的年金は
長生きに備える保険で、

年金額が増える適用拡大は
老後に有効ですので、

今回の年金改革関連法は
労働者にとっては良い改革といえますね。

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