揚げ物が美味しい理由と揚げ方のコツや油の温度は?カロリーを抑えるには?

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揚げ物が美味しい理由と揚げ方のコツや油の温度は?カロリーを抑えるには?

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天ぷらやから揚げなどの揚げ物は、
衣は「サクッと」「カリッと」、
中身はふっくら仕上がるのが魅力です。

そこで今回は、揚げ物が美味しい理由と
揚げ方のコツや油の温度、

気になるカロリーの抑え方について
お伝えしてまいります。

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揚げ物が美味しい理由は?

熱した油に食材を入れると、
「パチパチ」「ジュワー」という音とともに、
勢いよく気泡が出てきますが、

正体は衣に含まれる水分です。

油で熱せられた水分が蒸発して
泡になります。

蒸発に伴い、衣の内部には
無数の空洞ができます。

その空洞に熱い油が入り込んで、
衣全体が加熱されて硬くなります。

つまり、揚げ鍋の中では
水と油の交代現象が起こっているわけです。

油に入れてから数分で、
衣の水分はほぼ抜けきり、

気泡は徐々に小さく、
揚げる音も小さくなっていきます。

水分が抜けて軽くなった揚げ物が
浮かんでくると、揚げ上がりです。

鍋から揚げ物を取り出し、
油をよく切ると、

衣にできた空洞によって軽い食感になり、
さらに吸着した油が、
揚げ物独特の風味を与えてくれます。

揚げ物でも、から揚げと
天ぷらとでは食感が異なります。

理由としては、衣の小麦粉に
水を加えると生成され、

粘り気がある「グルテン」という
たんぱく質にあります。

から揚げは、下味の付け汁や
肉の水分などによって
衣にグルテンが多く生成されます。

油で揚げて水分が抜けると、
グルテンの編み目構造が強く結びつき、
カリッと硬めの歯触りになります。

一方、天ぷらは小麦粉を
冷たい水で軽く溶くことで、
グルテンの生成を抑えています。

これにより、粘り気が抑えられ
サクサクと軽い食感になります。

揚げ物の美味しい揚げ方のコツと油の温度は?

では、揚げ物をおいしく仕上げるにはどうすればよいのでしょうか?

揚げ物を揚げる時の油の温度は
180度を基本に、食材によって
温度を調節するのがコツです。

油の温度が低すぎると、
衣の仲の水と油の交代が進まず、
「ベタっと」した状態になります。

油温180度の目安は、
木製の菜箸を軽くぬらし、

布巾で拭いてから油に入れると、
菜箸全体から細かい泡が出る状態です。

泡が出なければ160度以下で、
菜箸を入れたとたんに
表面で油がはねると200度以上です。

天ぷらの場合は、揚げ衣を油に落とし、
途中まで沈んで浮かんでくる状態が適温です。

イモ類など火の通りにくいものは、
まず160度程度でじっくり揚げ、

仕上げに火を強めると、
カラッとしやすくなります。

白身魚など火の通りやすいものは、
180度以上の高温で短時間で仕上げる

上手に揚がります。

使い終わった油は冷めてからこし、
冷暗所で保存します。

3~4回を目安に繰り返し使えますが、
色が付いたり、泡立ったりしたものは
劣化が進んでいる可能性がある
ので
使用は控えましょう。

●食材と油の温度

低温:160度 サツマイモの天ぷら

中温:160度~170度 フリッター
  :170度     野菜のかき揚げ
:170度~180度 トンカツ

高温:180度 鶏のから揚げ、カキフライ
:180度~190度 白身魚の天ぷら

揚げ物のカロリーを抑えるには?

このように揚げ物を美味しく作ることはできますが、
意外にも揚げ物は好きだけど

自宅はあまり作りたくない
という調査結果があります。

これは東京ガス都市生活研究所が
発表したもので、作らない理由として

「油の処理や揚げる手間が面倒」という声の他に、
「カロリーが高い」という声も多くありました。

調査は2015年、インターネットで行われ
20~70代の男女1200人が回答しました。

揚げ物が「好き」「まあ好き」と答えた人は
合わせて66%に上り、

「好きではない」「あまり好きではない」の
計14%を大きく上回っています。

揚げ物を週に1日以上食べている人は
68%に対し、

自宅で週1日以上料理をする
女性(約560人)のうち、

揚げ物を作るのが
「2、3週に1日以下」という人が36%結果でした。

この調査を受け、同研究所が揚げ方による
カロリーの違いについて実験を行い、

鶏肉を
1.天ぷら粉をつけた天ぷら
2.片栗粉をつけたから揚げ
3.パン粉をつけたフライにして、
各100グラム中の脂質量を調べました。

から揚げと天ぷらは5~6グラム台だったのに対し、
フライは11グラムでした。

これは、パン粉が揚げ油を
吸い込みやすいためとみられています。

脂質1グラムは
約9キロカロリーであるため、

揚げ物のカロリーを控えたい時は、
から揚げがお薦めです。

揚げ油による違いもあり、
フライパンに揚げ油を深さ約3センチ入れた場合と

約1センチの場合とでから揚げを作ると、
油が少ない方が脂質の量は若干多くありました。

油が少ないと、食材を入れた時に
温度が大きく低下し、

食材全体が油に漬からないまま
ひっくり返すことにもなって

調理時間が長く、
より多くの油を吸ってしまいます。

ただ、味にはほとんど差はないので、
カロリーや油の処理の手間など、

気になる点に応じて
調理方法を使い分けると良いでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

お伝えしたように揚げ物は、
食材の風味や旨味を
存分に味わうことができます。

食材を直接加熱する焼き物は、
たんぱく質が収縮して硬くなり、
肉汁が出てうまみも損なわれてがちですが、

揚げ物は衣が熱を遮るため、
食材が収縮しにくく、

中が蒸された状態となって水分が保たれ、
しっとり仕上がりますので

上手に調理することを
心がけてくださいね。

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