離婚の後に面会交流は必要?面会交流における注意点は?

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離婚の後に面会交流は必要?面会交流における注意点は?

離婚後に一緒に暮らしていない親子が
定期的に接する「面会交流」を
ご存知でしょうか?

子供の健やかな成長を
助けるといった効用があり、
支援の動きも広がっています。

  

離婚の後に面会交流は必要?

離婚後も子供と関わりたいと
考える親は増えています。

人口動態統計では離婚件数は
少傾向にあります。

これに対し、司法統計によると、
離婚して子供に会えない親が家庭裁判所に

面会交流を申し立てた調停の件数は、
2000年度が約2400件だったのに対して、
2018年度は約1万3000件と5倍以上に増えました。

父親も育児にかかわるのが当然という意識が
社会に定着したことが背景にあるようです。

さらに、2012年の改正民法で、
一緒に暮らさなくなる親の面会交流のやり方を、

離婚協議の際に取り決めるようになったのも
影響しているとみられます。

元家裁調査官が中心となって
設立した公益社団法人
「家庭問題情報センター(FPIC)」には、

本部のある東京だけでも
新規の相談が年200件以上寄せられており、

面会交流に付き添ったり、
日時と場所を調整したりと、
様々な支援を行っています。

ニーズの増加受けて、
FPICは大阪、名古屋をはじめ、
盛岡や松江などにも相談室を設けています。

ただ、面会交流を行っている
両親はまだ一部で、

厚生労働省の2016年度の調査によると、
面会交流を行っている家庭は、
父子家庭で46%、母子家庭で30%です。

子育てにより深く関わる
共同養育のハードルは高いので、

少しでも共同養育への理解を広めようと、
東京国際大学の小田切紀子教授らは
オンラインで学べる教育プログラム

「リコンゴの子育てひろば」を無料公開しています。

これはアメリカフロリダ州立大が開発したもので、
「リコンゴの子育ての基本」など、
3部構成を2~3時間で学べます。

父母以外にも、祖父母や弁護士など、
いつでも誰でも参考にできます。

米国では離婚の際に、
養育計画を提出し、

養育のための講座を受けることも求められ、
教育プログラムはその一つです。

日本でも親の責任を自覚させ、
果たせるような仕組みが必要です。

そのうえで、
面会交流をすすめる団体への支援や、

面会時に離婚原因となった
暴力被害が起きないようにする
ルール作りが欠かせません。

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離婚後の面会交流における注意点は?

日本では面会交流の取り決めを
しないまま親子が離れてしまう
ケースが多くあります。

そのため、どうすれば
子供のための面会交流になるか、
改めて考えて行動し、

特別なことをするより、
普段の生活を感じてもらうことが大切です。

まず、面会交流をする日時や場所などは、
子供の体調やスケジュールに合わせましょう。

習い事を休ませるなど負担をかけず、
あくまで養育の一環で、
子供を第一に考える姿勢が重要です。

子供の前で元の配偶者の悪口を
言っていけません。

悪口の意図はなくても、
子供が悪く受け止めることがあり、
言葉遣いに注意します。

元の配偶者の了解なしに高価なプレゼントや
小遣いを与えることも好ましくありません。

プレゼンなどは、事前に
元の配偶子と話し合うようにします。

普段会えない子供との時間を
特別に感じることは理解できますが、

自分のためにではなく、
子供のために面会交流することを
忘れないでください。

子供を合わせる側も配慮すべき点があります。

面会交流の前に、子供の健康状態や
学校行事での出来事など、
近況を伝えておくとよいでしょう。

会話が弾み、円滑な交流にも繋がります。

子供は親の気持ちや費用上に敏感なので、
面会交流に出かけるときや戻ってきた時は、
気を使わせないよう、笑顔で温かく接しましょう。

面会交流を巡っては、
離婚に至った関係性が持ち込まれるため、

家庭内暴力(DV)の再燃や、
双方が子供を奪い合おうとする
トラブルの発生も懸念されており、
実際に事件も起きています。

このため、まずは自分だけでなく、
元の配偶者も親であると
尊重しあえる新たな関係性を築くことが大切です。

トラブルが心配であれば、
面会交流の前に、家庭裁判所の調停を経るなど、
第三者の支援やアドバイスを受けてください。

●面会交流をする際の注意点
子供と離れて暮らす親
・日時や場所などは子供優先
・事前に決めている約束事は守る
・元配偶者の悪口を言ったり、
 様子をしつこく尋ねたりしない
・勝手に高価なプレゼンなどをしない
・勝手な約束を子供としない
 

子供と一緒に暮らす親
・元の配偶者に子供の近況などを事前に伝える
・過去の夫婦の争いや悪口を子供に言わない
・子供が会いたがらない時は理由を聞き、
 一方的に面会交流をやめず元配偶者と話し合う
・笑顔で送り出し、温かく迎える

まとめ

いかがだったでしょうか?

面会を求めたり、親権について
議論したりする中で、
自分中心に考えてしまいがちですか、

離婚しても子供にとって親は2人ですので、
子供の気持ちを第一に考えることが、
子育ての負担減にもつながります。

面会交流の実現まで1年以上の調整が
必要なケースも珍しくありません。

個々の事情は様々で一筋縄では
いかないと思いますが、

誰のための面会交流かを考えて
解決策を探ってくださいね。

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