財形貯蓄とはなに、その仕組みや注意点は?財形貯蓄とはなに、その仕組みや注意点は?

保険 生活

財形貯蓄とはなに、その仕組みや注意点は?

スポンサードリンク

「貯金をしたいがなかなかむずかしい」
という人にお薦めの制度として、
「財形貯蓄」があります。

毎月の給与から一定額が天引きされるので
無理なくためられるます。

そこで今回は財形貯蓄の基本的な仕組みや、
注意点についてお伝えしてまいります。

スポンサードリンク
  

財形貯蓄とはなに、その仕組みや注意点は?

財形貯蓄は、企業など事業主が
社員の結婚やマイホーム購入、
子供の教育、老後の生活などに向けた

資金作りを支援するために
導入する制度です。

事業主は社員の給与や
賞与・一時金から一定額を天引きし、
銀行など取扱金融機関で積み立てます。

定期預金や生命保険など、
貯蓄商品は金融機関によって異なります。

まずは、勤務先が制度を
導入しているかを確認してください。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が
2019年に行った調査によると、

従業員10人以上の企業1898社での
導入率は35%です。

従業員数が多い企業ほど
導入している傾向がみられます。

公務員や団体職員も利用でき、
アルバイトやパート社員なども

継続的に雇用が見込まれ場合は対象となります。
 
 

●従業員が多いほど財形貯蓄制度の導入率
従業員
30人未満    25%
30~99    39%
30~299   58%
30~300以上 73%
全体       35%
※独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査を基に作成

利用したい場合は
勤務先を通じて申し込みます。

天引きされる金額は自分で設定できるため、
最初は少ない金額に設定して、

給与が上がるなど状況に応じて増やせば
無理なくためられます。

始めてから一定期間内は引き出せない、
お金を引き出す場合は

勤務先での手続きが必要など、
一般の預貯金より手間がかかりますが、

長期的な資産形成を考える上では、
むしろメリットとも言えます。

財形貯蓄は、目的を限定しない
「一般財形貯蓄」

住宅の購入やリフォームなどに使う
「財形住宅貯蓄」

60歳以降に年金として受け取る
「財形年金貯蓄」の3種類があります。

それぞれを併用することもできます。

種類ごとに利点や注意点は異なります。

財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄はそれぞれ、

残高550万円まで
(併用している場合は合算して550万円まで)は、
利子に課税されない優遇措置があります。

ただし、目的外の引き出しは
制限されており、

住宅費用や年金など本来の用途と
異なる目的の場合は、

過去5年分の利子にさかのぼって
課税されるため気をつけましょう。

一般財形貯蓄は税の優遇措置がないものの、
何に使ってもかまいません。

いずれかの財形年金貯蓄を1年以上継続して、
50万円以上の残高があれば、

勤務先を通じて住宅ローン制度
「財形持家転貸融資」を利用できます。

残高の10倍相当の
金額(最高4000万円)以内で、

住宅購入額などの9割を上限に、
返済期間が最長35年の長期借り入れができます。

スポンサードリンク

また、財形住宅貯蓄と
財形年金貯蓄は55歳未満が対象で、

契約数は1人1契約なのに対し、
一般財形貯蓄は年齢や
契約数の制限はありません。

積み立てを中断することもできますが、
財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は最長2年です。

産前・産後休業や育児休業などで
中断する場合は、

休業前に手続きをすれば、
2年を超えて休業した後でも再開できます。

転職で勤務先が変わることも予想されます。

転職先も制度を導入していれば、
手続きを経て積み立てを
再開できる場合があるため確認してください。

ただし、退職後2年以内に再開しなければ
非課税措置の対象でなくなることに注意が必要です。

財形貯蓄に似た制度として、
社内預金制度があります。

給与から一定額が天引きされる点は
共通していますが、
異なる点もあります。

財形貯蓄が預けたお金を
金融機関が管理するのに対し、
社内預金は勤務先が管理します。

社内預金は厚生労働省が定める
下限利率(現在は0.5%)以上

利子を付けることになっており、
金融機関の金利より高い場合が多いです。

導入している企業は、2019年
時点で3.6%にとどまります。

財形貯蓄は金融機関の破綻時は、
1人あたり元本1000万円までと

利息が全額保護される
「ペイオフ」が適用されますが、

社内預金は経営破綻時の
保全措置が会社によって異なるので、
確認しておきましょう。

●財形貯蓄は目的ごとに3種類がある
      一般財形貯蓄   財形住宅貯蓄   財形年金貯蓄 
利用条件 会社員、公務員など 55歳未満の会社員、公務員など

用途      自由     住宅の新築、   60歳以降
               購入、リフォーム の年金
契約数   複数可能        1人1契約まで

積立額       1000円以上で自由に設定

積立期間  原則3年以上   原則5以上(中断は最長2年)

税の優遇    なし     合算して残高550円まで利子に非課税  

引き出し 積み立て介し1年後  目的外の場合は全額引き出して解約
     から自由
 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

入社時に一般財形貯蓄を始め、
結婚や出産などライフイベンに応じて

財形貯蓄などを併用するなど、
上手な資産形成をしてくださいね。

関連記事:給与明細の見方、内容を理解したり貯蓄するためには?
     ライフプランシミュレーションにおすすめのサイトや試算



-保険, 生活
-,