慢性便秘症とはなに、その原因や症状と治療法や治療薬は?

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慢性便秘症とはなに、その原因や症状と治療法や治療薬は?

思うように排便できない便秘に、
長年悩まされる人も少なくはありませんよね。

そこで今回は慢性便秘症の原因や症状、
新たな薬による治療法について
お伝えしてまいります。

  

慢性便秘症とはなに、その原因は?

厚生労働省の調査によると、
男性で2%、女性では4%が
便秘の症状を訴えています。

高齢者に多く、80代以上だと、
男女ともに1割を超えます。

食べ物は胃などで消化され、
小腸で栄養が吸収されます。

大腸にたどり着いた時に残った
老廃物を便と呼んでいます。

ところが、小腸や大腸の働きが
低下したり、直腸や周辺の筋肉が

うまく働かなかったりすると、
便秘の状態になります。

●便秘とは
    食べ物は小腸で吸収され、
    残った老廃物が便になる
    ↓          ↓
何らかの原因で     直腸、肛門周辺の
腸の働きが低下する   筋肉に問題がある
      ↓       ↓ 
     便が排出されにくくなる

慢性便秘症の症状は?

医師による診療指針では、
便秘のタイプを「排便回数減少型」
「排便困難型」の二つに分類します。

排便の量が少なくなり、
回数も減る「減少型」は、

食事の量や食物繊維の不足、
薬の副作用によるものがあります。

「困難型」は、直腸が
女性器の膣にめり込む「直腸瘤」、

肛門周辺の筋肉が緩まず
便が出ない「アニスムス」など、

直腸の形や筋肉の以上が原因となります。

検査で異常が見つからないのに
、腹痛に加えて便秘や

下痢が数ヶ月続く「過敏性腸症候群」も、
慢性便秘症と位置づけられています。

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慢性便秘症の治療法や治療薬は?

治療にはまず生活習慣の改善が必要です。

適度な水分の摂取や運動を心がけ、
食物繊維や腸内細菌のバランスを整える
乳酸菌などを意識した食生活が望ましいです。

薬物治療では、便を軟らかくする
酸化マグネシウムなどの下剤を最初に使います。

腸粘膜を刺激し、大腸の収縮運動を
活性化させる刺激性の下剤は、

薬が効きにくくなる耐性が懸念されるので
長期使用は避けましょう。

2017年から2018年にかけて、
新しい処方薬の発売が続いており、

「リンゼス」は小腸や大腸の中の
水分を増やし、便を軟らかくします。

「グーフィス」は大腸内の
胆汁濃度を高めて水分を増やし、
腸の収縮を促します。

がんなどの痛みを抑える
オピオイドの副作用で起こる便秘には、
「スインプロイク」が使えます。

酸化マグネシウムと作用が似た
「モビコール」も発売される予定です。

ただ、薬の効き目には
個人差があったり、

下痢や腹痛などの副作用も
確認されていますので、

処方された薬局や主治医と
よく相談して使用するようにしてください。

一方、直腸瘤は直腸を元に近い形に戻すため、
手術で直腸と膣の間を補強することが多いです。

アニスムスの場合には、
「バイオフィードバック療法」を行います。

肛門の周辺を取り巻く
骨盤の筋肉を緩めるため、

モニターで確認しながら
センサーのついた管をお尻に入れ、

いきんだり肛門を締めたりする動作を繰り返します。

●便秘の治療
・適度な水分摂取と運動
・食物繊維をとる食事
・薬物治療(主に排便回数減少型)
・バイオフィードバック療法
・手術(排便困難型・直腸瘤など)

●新たに登場した治療薬(2018年以降)
商品名      一般名          
リンゼス     リナクロチド

作用
小腸と大腸の水分量を増やし、便を軟らかくする 

商品名      一般名    
スィンプロイク  ナルデメジントシル酸塩  

作用
がんなどの痛み止めに使われる薬の副作用として
起こる便秘症状を軽減する

商品名      一般名
グーフィス    エロビキシバット水和物  

作用
大腸の水分量を増やして便を軟らかくし、
収縮運動も活発にして排便を促す

まとめ

いかがだったでしょうか?

治療法を示した診療指針も
2018年にまとまりましたし、

新たな薬も相次いで登場し、
患者の選択肢も広がってきましたので、

悩んでいる方は専門医を受診して、
原因に応じた適切な治療につなげてくださいね。

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