先天性サイトメガロウイルス感染症とは? 先天性サイトメガロウイルス感染症とは?

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先天性サイトメガロウイルス感染症とは?

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先天性サイトメガロウイルス感染症は、
難聴や発達の遅れなどの重い障害が
残るおそれがあります。

3月に初の治療手段として、
抗ウイルス薬「バリキサ」が
登場しました。

そこで今回は、
先天性サイトメガロウイルス感染症に
ついてお伝えしてまいります

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先天性サイトメガロウイルス感染症とは?

この病気は、妊娠中に
サイトメガロウイルス(CMV)に

感染した母親から、
胎児期にうつることで起こります。

代表的な症状は難聴です。

視力障害の原因となる網膜症、
脳に髄液がたまる水頭症や、
発達の遅れなども報告されています。

発症頻度は新生児の0.3%で、
このうち2割が、生まれた時点で
何らかの症状がある「症候性」です。

残りの8割りも、成長に伴い
難聴などの症状がでることがあります。

バリキサはシロップ剤で、
症候性の子供用です。

1日2回、半年服用します。

日本大学板橋病院など国内の6ヶ所の
医療機関による研究チームの治験では、
体内のCMVを減らす効果が確認されました。

服用した24人のうち21人は両耳に、
残る3人は片側の耳に聴力の改善や
悪化の抑制がみられました。

主な副作用は、白血球の一つである
好中球の減少や貧血などでした。

この結果を踏まえて、2023年3月に
バリキサが公的医療保険の
対象となりました。

以前は、先天性と診断された場合、
感染症が専門の小児科医らが

臨床研究などの枠組みで
治療を進めていました。

一方、専門の医師がいない地域では
治療に結びつかないこともありました。

保険適用によって全国どこで生まれても
確かな治療を受けられます。

バリキサは、生後2ヶ月以内の
治療開始が推奨される一方、

先天性の早期発見につながる体制は
まだ十分ではありまん。

生まれた時に症状があっても、
すぐにCMV感染が疑われず、
診断が遅れてしまうケースが目立ちます。

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現在、国内では新生児全員を対象に、
生まれた医療機関で超各検査が行われています。

小児科医、産婦人科医、耳鼻科医が協力し、
検査で難聴の疑いが分かった段階で

速やかにCMVの検査を受けられる仕組みを
つくることが必要です。

●先天性サイトメガロウイルス感染症とは
・妊娠中にサイトメガロウイルス(CMV)に感染した母親から、
胎児期に感染する
・難聴や網膜症、水頭症、発達の遅れなど
様々な症状が出る可能性

先天性CMV感染症
新生児の0.3%

うち
↓    ↓
8割症状なし 2割症状あり

初の治療薬「バリキサ」
生後2ヶ月以内をめどに服用を開始し、
1日2回、半年間続ける

効果
・聴力の改善や悪化の抑制
・体内のCMVの減少など

副作用
・好中球の減少や貧血など

残された課題
予防(妊婦の感染対策)
・子供のおむつ交換や、
鼻水を拭いてあげた後は手を洗う
・子供と食べ物や飲み物を共有しない
など

早期発見
・生後2ヶ月以内の治療につなげる体制作り

まとめ

いかがだったでしょうか?

CMVはどこにでもあるウイルスで、
唾液や尿などを通じて広がります。

妊婦に向け、幼い子供の世話をする際、
1.おむつ交換や鼻水を拭いてあげた後は手を洗う
2.食べ物や飲み物を共有しない――

などの感染対策を周知することも
課題となっています。

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