先天性の小児脊髄性筋萎縮症の原因や治療は? 先天性の小児脊髄性筋萎縮症の原因や治療は?

健康 生活

先天性の小児脊髄性筋萎縮症の原因や治療は?

スポンサードリンク

全身の筋力が徐々に衰える
先天性の難病「脊髄性筋萎縮(SMA)」は、
命に関わります。

長らく根本的な治療法がなかったのですが、
ここ5年で、新薬が相次いで登場しました。
 
発症前に使えるタイプもあり、
早期発見のためにに行う

新生児への検査が
広がりつつあります。

そこで今回は、先天性の
小児脊髄性筋萎縮症の原因や
治療についてお伝えしてまいります。

スポンサードリンク
  

先天性の小児脊髄性筋萎縮症の原因は?

SMAの原因は、運動神経を維持するのに
必要なタンパク質をつくる遺伝
「SMN1」の欠失や変異です。

患者は、出生2万人に
1人の頻度されます。

発症する時期が早いほど、
重症化しやすい傾向があります。

生後6ヶ月以内に症状が出ると、
寝たきりとなり、体を動かすのが
難しくなります。

この場合、人工呼吸器をつけなければ、
2歳までにほとんどの子供が亡くなります。

●脊髄性筋萎縮症(SMA)とは
・全身の筋力が徐々に衰える先天性の難病
・運動神経を維持するのに必要なタンパク質を
 つくる遺伝子「SMN1」の欠失、変異が原因
・発症時期が早いほど、重症化しやすい
・生後6ヶ月以内に発症した場合、
 人工呼吸器をつけなければ
 2歳までにほとんどの子が亡くなる

●新生児の検査
・少量の血液から判定
・一部の都道府県や医療機関で希望者に実施

先天性の小児脊髄性筋萎縮症の治療は?

新たな治療薬は3種類あり、
筋力の低下を抑えることを狙います。

注射薬「スピンラザ」と
飲み薬「エブリスディ」は、

SMN1に似た遺伝子の動きを
活発にすることで、

運動神経の維持に必要な
タンパク質を作り出し、

いずれの薬も使い続ける必要があります。

一方、「ゾルゲンスマ」は、
体内にSMN1を注入する
遺伝子治療薬です。

対象は2歳未満で、
1回の点滴投与で済むのが特徴です。

遺伝子の異常が見つかれば、
ゾルゲンスマとスピンラザは
発症前でも使えます。

どの薬も1日でも早い投与が、
高い効果につながります。

できるだけ発症前に見つけられるような
体制作りが課題です。

3種類の治療薬が登場
発症を防げる場合も
早期に発見し、治療することが重要

スポンサードリンク

新生児の段階で検査をする
地域的な取り組みも始まっています。

宮城や岐阜、愛媛など
一部の都道府県では、

親が希望した場合、
自費で受けられます。

新生児のかかとから採取した血液で、
SMN1の欠乏があるかどうか調べます。

熊本県では、2021年2月に
検査が始まりました。

ほどなくして、SMN1が欠乏した
新生児が見つかり、
発症前の治療が実現しました。

4月生まれの男児、
武藤煌季ちゃんです。

煌季ちゃんは同年5月、
熊本大病院でゾルゲンスマの点滴を受けました。

現在、生後1歳1ヶ月になり、
つかまり立ちや伝い歩きができるようになりました。

母親の朗子さんは、検査結果を知った時、
とても驚いたそうです。

「初めて聞く病名で、
 何かの間違いだと思いました。

 今は、息子がすくすくと育つ姿を見て、
 本当にありがたいと感じます」
と話しています。

今後も、発達の確認のため、
同病院に通う予定です。

●家庭でのチェックポイント
・あおむけに寝かせると、両足が開き、
 ひざがぺたっと床についている
・息を吸うとおなかが膨らみ、胸がへこむ
 (シーソー呼吸)
・両腕を持って起こすと、頭が上がらない
・うつぶせで抱き上げると、
 手足がだらんと下がっている
※起きているときに確認する
    ↓
当てはまる場合は、
小児神経医に相談を

まとめ

いかがだったでしょうか?

親や周囲の人が、SMAに特徴的な症状を
知っておくことが重要です。

SMAの赤ちゃんは筋力が弱く、
両腕を持って起こそうとすると
頭を上げられなかったり、

うつぶせの状態から抱き上げると、
手足がだらんと下がっていたりします。

こうした症状があれば、
早めに小児神経を専門とする
小児科医を受診してくださいね。

関連記事:PFAPA症候群とはなに、その特徴は?
     子供の健康相談ができるオンラインサービスは?



-健康, 生活
-,