物を取られたという認知症の症状にどう対処する? 物を取られたという認知症の症状にどう対処する?

生活

物を取られたという認知症の症状にどう対処する?

スポンサードリンク

一緒に暮らす高齢の父親が
「物をとられた」と頻繁に言うようになり、
どうしたらいいかわからない――。

そんな話を周囲の人から
聞いたことはないでしょうか。

家族に認知症のし幼児用が目立ちはじめた時、
多くの人は戸惑いますよね。

そこで今回は、
物を取られたという認知症の症状に
どう対処すればよいのかについて
お伝えしてまいります。

スポンサードリンク

物を取られたという認知症の症状にどう対処する?

実際には誰も物をとったり、
隠したりしていないのに、

認知症の症状で「盗まれた」と
思い込んでしまうことがあります。

「記憶」の仕組みとして説明すると、
普段、私たちは意識していませんが、

記憶は、1.目や耳などでキャッチした
「見た物」「聞いた音」といった
 情報を脳が受け取る
2.脳内にその情報を保管しておく
3.必要な時に呼び出す――
という3段階で成り立っています。

しかし、情報をしっかり保管できていなかったり、
引き出せなかったりすると、
記憶をうまく活用できません。

一般的に、認知症の「もの忘れ」では、
新しいことを覚えるのが難しくなります。

引き出せる記憶がなければ、
少し前に目の前で起きた出来事でも、
その人にとっては「なかったこと」と同じです。

いつもさがし物をしているケースは、
物がそこにあった記憶はあるが、

それを自分で「しまった」「消費した」
「捨てた」ことなどは覚えていない、
という状況が起きています。

「ここにあったはず」の財布や預金通帳、
カギが突然、目の前から消えたら、
誰でも慌てるはずです。

探し続ける物は、
「その人にとって」大切な物や
愛着がある物であることも多いそうです。

しかし、「忘れている」と
自覚することは難しく、

自分にとって大切な物が
なくなったことが度重なると、

身近にいる家族を疑ったり、
怒ったりという行動に結びつきやすいです。

では、こうした場合に、
家族はどのように対応すればいいのでしょうか。

「物をとられた」という訴えに、
家族は、「誰も盗んでいない」

「自分でしまい込んで忘れただけ」
などといった「事実」を繰り返し説明し、
納得させようとしがちです。

自分が疑われた家族の立場からすれば、
驚きや悲しみなど様々な感情から、

強く否定したり、非難したりといった
対応をしたくなるでしょう。

でも、それでは何も解決しないばかりか、
状況を悪化させやすくなります。

スポンサードリンク

背景にある「不安」を取り除き、
安心させられる対応が望ましいです。

大切なのは、否定も肯定もせず、
「それは心配だね」などと
気持ちに寄り添うことです。

例えば「なくなった」と言っていた物を
家族が見つけた時に、

「あるじゃない!」と強く言うのではなく、
さりげなく目に入る場所に置いて
本人が見つけられるようにしておきます。

「置き忘れていただけかな...」と感じられれば、
不安の解消につながるかもしれません。

ただ、どのような方法で不安を
解消できるかは人それぞれで、
必ずうまくいく対応はありません。

その場をやり過ごすため、
「前からなかったよ」などと嘘をついたり、

適当にごまかしたりすることは、
信頼関係を崩してしまいかねないため、

心情に配慮してそうせざるを得ない場合以外は
避けた方がいいでしょう。

物を見つけやすい環境を整えることで、
状況が改善する場合もあります。

まずは、大事な物の置き場所を決めて、
変えないことです。

しまった場所をメモに書いておき、
確認できるようにしておくのも
すぐに取り組みやすいです。

ものが部屋にあふれていると
転倒のリスクもあります。

ただ、片付けは伸長に進めましょう。

家族が勝手に捨てたり、
整理したりすると、

気持ちを害し、不安を
増大させてしまう場合があります。

認知症の影響で、部屋の片付けや
物の処分が苦手になる人もいますので、

家族が誘って一緒に片付けるなど、
工夫が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

何かをさがし続けたり、
同じことを何度も聞いたりするのは、

「自分で何とかしよう」と
頑張っている証拠です。

困っていて、不安だという
メッセージでもあります。

認知症の人の行動を変えようとするのではなく、
周りの環境や対応を変えられるように、
よく話を聞いてくださいね。

関連記事:コロナフレイルとはなに、防ぐにはどうすればいい?
     フレイル予防の基本やチェックリストは?



スポンサードリンク

-生活
-