百日咳になぜ感染するその原因や症状、治療や予防は?
百日咳は、呼吸器に細菌が
侵入することで起きる感染症で、
咳が長く続くことから
この名前が付けられました。
乳幼児が感染した場合は重症化しやすく、
死亡する恐れもあります。
そこで今回は、なぜ感染するのか
その原因や症状、治療や予防について
お伝えしてまいります。
百日咳になぜ感染するその原因や症状は?
百日咳は百日咳菌という菌が引き起こし、
この菌が気管支に入って毒素を出します。
その結果、気管支が収縮するなどして
呼吸が苦しくなり、咳が出ます。
主な観戦の経路は、
患者のしぶきによる「飛沫感染」で、
菌の付いた手で触れることなどによる
「接触感染」の恐れもあります。
では、どんな症状かというと
1.潜伏期間(7~10日)
2.かぜに似た症状の期間(約2週間)
3.発作性のけいれんを伴う激しい咳が出る期間(2~3週間)
4.回復期(2~3週間)の期間
に分けられ、全体では2~3ヶ月になります。
2.の期間は、かぜの症状から始まり、
次第に咳の回数が増え
程度もひどくなってきます。
3.の期間では、顔を真赤にして
激しく咳き込んだ後、
息を吸う時に笛の音のような
「ヒュー」という音が出ます。
これは毒素によって息を十分に
吸い込むことができないためです。
嘔吐を伴うこともありますが、
発熱はあまりなく、平熱か
微熱であることが多いです。
1歳未満の乳幼児、特に6ヶ月未満では、
症状がひどくなります。
呼吸ができないため、体が青紫色になる
「チアノーゼ」の症状が出ることもあります。
窒息や肺炎などの合併症によって
死亡する場合もあります。
●百日せきの経過と特徴
■潜伏期間 7~10日
↓
■かぜの症状 約2週間
・次第に咳の回数が増えて激しくなる
↓
■発作性けいれんの咳 2~3週間
・顔を真赤にしてコンコンと立て続けに激しく咳き込む
・最後にヒューという音を立てて息を吸い込む
↓
■回復期 2~3週間
・せきは次第に少なくなり、弱くなる
全体の経過は2~3ヶ月
百日咳の治療や予防するには?
原因となる百日咳菌を取り除くため、
抗菌薬を投与して治療します。
症状を改善するだけでなく、
感染の拡大を防ぐ目的もあります。
学校保健安全法の施行規則では、
特有の咳がなくなるか、
抗菌薬による治療を開始して
5日が過ぎるまでが出席停止の期間と
定められています。
菌を除いても毒素自体は残るた
咳はしばらく続きますが、
次第に少なくなります。
ではどのように予防すればよいのでしょうか?
予防接種法に基づき、
百日咳と破傷風、ジフテリア、
ポリオの4種混合ワクチンが、
公費負担のある定期接種となっています。
厚生労働省によると
標準的なスケジュールでは、
生後3ヶ月~1ヶ月の間に、
20日以上の感覚をあけながら3回摂取し、
さらに1歳~2歳の間に1回と、
計4回摂取します。
ただ、ワクチンの効果は
4~12年で弱まると言われていて、
全数調査によって9歳前後の患者が多く、
また成人の患者も一定数存在することが
明らかになりつつあるため、
さらなる接種時期の設定が必要かどうかか、
厚生労働省で検討が行われています。
●標準的な摂取スケジュール
生後3ヶ月~12ヶ月 3回
1歳 ~ 2歳 1回
まとめ
いかがだったでしょうか?
百日咳は大人がかかった場合は症状が比較的軽く、
気づかない場合もあります。
一方、乳幼児は百日咳菌に対する免疫が弱く、
感染すると非常に危険です。
大人は咳が長引くような場合はもちろん、
かぜを疑われる場合でも乳児に接触することを
避けるようにしてくださいね。
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