チャイルド・ライフ・スペシャリスト(cls)とはどのような資格?

2023/11/26

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「注射は痛い」「検査の機械が怖い」――。

子供にとって病院は大きなストレスを
与える存在でもあります。

そんな医療に伴う苦痛や不安を遊びや
丁寧な説明などで最小限にし、

子供前向きに治療を受けられるように
後押しをする専門職が
「チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)」です。

そこで今回は、
チャイルド・ライフ・スペシャリスト(cls)とは
どのような資格かお伝えしてまいります。

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チャイルド・ライフ・スペシャリスト(cls)とはどのような資格?

「手術なんて絶対に受けたくない」と、
手術のために入院したものの、
ずっと泣きじゃくる子供がいます。

子供にとって手術はとても怖いものです。
見知らぬ場所で見慣れない器具や服装、

医療用語などを見聞きすることで
トラウマになる可能性もあります。

でも、目を合わせて
「身体の悪いところを治すために手術をするんだよ」と
説明して手術の何がいやか一緒に考えてくれたら、

手術室に向かうと中の廊下に
森の動物達の画があったら、
少し前向きになるかもしれません。

こんなふうに、それぞれの子供の年齢や
発達度合いに応じた形で

その治療の内容を理解し、
主体的に治療に挑んでもらうことが
CLSの主な仕事です

これは英語で準備を意味する
「プリパレーション」と呼びます。

CLSは、米国の民間資格で、
約100年前に米国の病院で

子供のための遊びのプログラムが始まり、
徐々に専門資格として整備されました。

現在、資格の取得には、
北米の大学・大学院で専門教育を受け、

病院などで600時間以上の
就業体験をした上で、
試験に合格する必要があります。

北米には約6000人の資格者がいます。

日本では2023年4月現在で
全国の34病院で49人が働いています。

国もこうして職種の重要性に
着目しています。

小児がんの拠点病院を
現在15ヵ所選んでいますが、

その指定要件にCLSなどを念頭に置いた
「子供や家族の療養支援に関する
専門知識や技能を有する者」

の配置を盛り込んでいます。

●チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)とは
・治療に伴う子供のくさうや不安を軽減するために、
　支援を行う専門職
・米国の民間□で北米に約6000人、
　国内には34病院で49人いる(2023年4月現在)

資格を取るには
北米の大学(大学院)での専門教育
↓
病院などの就業体験(600時間以上)
↓
認定試験に合格

手術、検査、治療に対する支援では、
子供の視点に立って

「どこまでなら頑張れるか」
「どうすれば不安を軽減できるか」
を一緒に考えます。

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そして、子供が治療などを
やりきった場合は
きちんと褒める事が大切です。

幼児から小学校低学年くらいなら
イメージトレーニングも有効です。

医療機器を模したおもちゃ人形を使って
「ごっこ遊び」でどんな治療や
検査をするかを視覚的に示します。

見通しを持てること
不安を軽減できます。

中高生になると、学校や友人、
地域から切り離されて入院する中で、

学業や将来の進路、
友人関係や家族関係などの
悩みを抱えやすくなります。

こうした場合は、
病院のスタッフだけでなく、

元々いた学校の教師らも交えて
対応法を考えます。

●何をするのか
プリパレーション
冊子やおもちゃなとどを使って
治療の内容を理解してもらう。
その子の年齢や発達度合いに応じてやり方を変える
例:注射器や聴診器を模したおもちゃ
コンピュータ断層撮影法(CT)や磁気共鳴画像装置の(MRI)の模型
手術・処置・検査を分かりやすく説明するための冊子

(病気の子供の)きょうだい支援
きょうだいの人格と気持ちを尊重し、
不安や疑問に応える。
きょうだいの仲を取り持つ

病気の子供だけでなく、
その家族の支援も重要な仕事です。

普段の子供の様子を親に伝え、
ときには不安や悩みを持つ
親の相談に乗ることもあります。

また、病気の子供のきょうだいにも
気を配ることが大切です。

親の関心が病気の子供に
集中することで嫉妬や寂しさを感じたり、

逆に自分が元気でいることに
罪悪感かを感じたりすることがあるからです。

面会時間が最大限楽しいものに
なるように準備し、

交換日記やプレゼント交換を
促すケースもあります。