乳がん再発を防ぐ遺伝子検査とは? 乳がん再発を防ぐ遺伝子検査とは?

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乳がん再発を防ぐ遺伝子検査とは?

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乳がん患者一人ひとりの再発リスクを
数値で示す遺伝子検査が2023年9月、
公的医療保険で認められました。

脱毛などの副作用がある抗がん剤治療が、
手術後に必要かどうかの判断材料となります。

検査はこれまで、
約45万円かかる自費診療でした。

保険適用で費用負担が軽減され、
望む患者が受けやすくなりました。

そこで今回は、乳がん再発を防ぐ
遺伝子検査についてお伝えしてまいります。

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乳がん再発を防ぐ遺伝子検査とは?

乳がんは日本の女性に最も多いがんです。
2019年には新たに9万7142人が診断されました。

女性の9人に1人が生涯にかかるとされ、
治療の基本は手術となります。

さらに、再発予防のため
薬物治療を行います。

どの薬を選ぶかは、
がんのタイプで異なり、

女性ホルモンと、
「 HER2」と呼ばれるたんぱく質が、

それぞれがんの増殖に関わる
「陽性」かどうかで、大きく四つに分かれます。

ただ、その分類だけでは
選択しづらいこともあります。

特に、ホルモン陽性で
HER2陰性の場合は悩む例が多いです。

このタイプは、ホルモン療法のみか、
抗がん剤を併用するかを選びます。

抗がん剤は脱毛や吐き気などの
副作用があります。

このため、再発を防ぐ効果があると
見込まれる患者にのみ併用するのが
望ましいですが、

その見極めが難しい患者が少なからずいます。

●乳がんとは
・国内では毎年9万人超が診断されている
・女性の9人に一人がかかる
・手術後、再発を防ぐため薬物治療を行う

新たに保険適用になった遺伝子検査
「オンコタイプDX」はこのタイプのうち、

わきの下のリンパ節転移が
0~3個の患者が対象です。

がん組織を調べて、再発に関わる
21種類の遺伝子を解析、

結果は0~100の数値
「再発スコア」で示されます。

点数が高いほど再発しやすく、
抗がん剤の併用が勧められます。

25以下は抗がん剤の効果はないため、
原則、併用の必要性は低いと判定されます。

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●タイプで異なる薬物治療
乳がんの主な分類と治療法
     ホルモン   陽性
 陽性 ホルモン療法+ 抗がん剤+
H    抗がん剤+   分子標的薬
E    分子標的薬
R 陰性 ホルモン療法  抗がん剤
2      or
      ホルモン療法+
      抗がん剤
       ↑
      2023年9月、
どちらの治療を選ぶがを判断するための検査
「オンタイプDX」が保険適用
  

検査費(公定価格)は43万5000円。

3割負担だと13万500円です。
所得によっては、

医療費の自己負担に上限を設ける
高額療養費制度が適用され、
さらに負担が抑えられます。

製造販売元の
「エグザクトサイエンス社」は、

乳がん患者の約半数が
この検査の対象になるとみています。

検査前後の流れ
手術

摘出したがん組織の検査

病理検査
↓・がん悪性度
↓・がんの大きさ
↓・わきの下のリンパ節転移の有無
↓・ホルモン、HER2など
↓+
↓オンコタイプDX
↓・がんの再発な関わる21の遺伝子を解析
↓・再発リスクなどが数値で示される
↓  ↓
↓納得した選択につながる

薬物治療

まとめ

いかがだったでしょうか?

再発のリスクや抗がん剤の
効果を予測するものです。

再発するかが確実に
分かるわけではありませんが、

病理検査と組み合わせて、
より正確に抗がん剤治療の
必要性を判断できます。

関連記事:乳がんの薬物治療や予防法は?
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