骨軟部肉腫の原因や治療、注意する症状は?

骨や筋肉などにできる悪性腫瘍(がん)を
「骨軟部肉腫」と呼びます。

ガン全体の1％という希少がんですが、
治療法は確立されていません。

他の病気だと思い違いする
ケースもありますので、

気になる症状があれば、
専門医療機関を早期に受診することが大切です。

そこで今回は、骨軟部肉腫の原因や治療、
注意する症状についてお伝えしてまいります。

骨軟部肉腫の原因は?

骨軟部肉腫は、骨にできる肉腫と、
筋肉、脂肪、神経などの
軟部組織にできる軟部肉腫に分けられます。

がんの大半を占める消化器や気道などの
悪性腫瘍では表面の上皮細胞から
がんが発生します。

骨軟部肉腫でがん化するのは
上皮細胞以外の細胞で、
原因はよく分かっていません。

日本人で最も多い大腸がんは年間で
人口10万人あたり約120人が新たに発症するのに対し、
骨の肉腫は同一人、軟部肉腫は同3～4人とまれです。

診断には磁共鳴画像(MRI)などの
画像検査や採取した組織の検査などが欠かせず、
特定の遺伝子を調べることもあります。

●骨軟部肉腫とは
骨にできる肉腫(骨肉腫など)と、
軟部組織(脂肪、筋肉、神経など)に
できるがん軟部肉腫をまとめた呼び方

骨肉腫
特徴
膝の股関節、肩の近くの骨で生じる
10歳代を中心に発症する
安静にしていても痛みがあり、
湿布をしてもハ腫れてくる

骨軟部肉腫の治療は?

骨の肉腫で最も多い「骨肉腫」は
10歳代を中心に発症し、
膝や股関節、肩の近くなどに生じます。

車椅子テニスで2023年6月の
全仏オープン男子シングルスを

史上最年少の17歳で制した
小田凱人選手は9歳で発症しました。

膝の成長痛と混同する
ケースが多いとされます。

安静時にもうずく痛みがあったり、
湿布を貼っても腫れたりした場合はまず、
整形外科を受診してください。

MRI検査でがんと診断されれれば
専門の紹介を受けることになります。

膝関節そのものよりも、膝の上、
あるいは膝の下の骨に痛みが出てきます。

かつては「不治の病」でしたが、
抗がん剤治療が有効だとわかってきました。

抗がん剤でがんをなるべく小さくした後に、
骨を手術で切除することで、
生存率が格段に向上しました。

・切除部分の変わりに人工関節を入れる
・切除した骨のがん細胞を液体窒素や放射線で
　死滅させた上で、その骨を患部に戻す――

など腕や脚の機能を可能な限り維持する
「患肢温存」を行うのが主流になっています。

治療
1.抗がん剤で肉腫を小さくする
2.肉腫ができた骨を広く切除する
3.脚や腕の機能を維持する「患肢温存」
※切除した骨の変わりに人口関節を入れる
切除した骨のがん細胞を死滅させて元に戻す

骨軟部肉腫の注意する症状は?

軟部肉腫は約50種類に分類されます。

主に40歳代以降で発症し、
四肢や腹部など様々な部位に
しこりができます。

ただ、20～40歳代の発症が
多い種類もあります。

手足などにできたしこりには
ほとんど痛みがないので注意が必要です。

「けがをしたわけでもないのに腫れているな」
「筋肉がついてきたのかな」
と様子を見る人がいますが、

目安としてはゴルフボールよりも大きく、
ふくらはぎにぐっと力を
入れたときぐらいの硬さであれば、
専門施設を受診するべきです。

また、おなかやおしりの中に
がんができた場合は、

しこりがかなり大きくならないと
気づかないこともあります。

放置すれば、肺に転移するリスクが高まります。

タイプごとに治療線利益が異なり、
抗がん剤や放射線、手術を組み合わせます。

そのために性格な病理診断が
重要となります。

軟部肉腫
特徴
四肢や副部など様々な部位にできる
中高年以降に発症することが多く、
約50種類である
20～40歳代で発症する種類もある

治療抗がん剤、放射線、手術を組み合わせる

痛みはなくてもこんなしこりに注意
!数ヶ月でゴルフボールより大きくなる
!ふくらはぎにぐっと力を入れたときぐらいの硬さ

専門医療機関を探す
日本整形外科学会のウェブサイト
「骨・軟部腫瘍診断心療相談コーナー」に
全国の専門医療期間心療実績を掲載

まとめ

いかがだったでしょうか?

若い世代で発症する骨肉腫は、
治療後も激しいスポーツは難しく、
子育てや仕事面のサポートが必要です。

専門のは施設は多くありませんが、
日本整形外科学会のウェブサイトの

「骨・軟部腫瘍診断心療相談コーナー」
に掲載されている、
お近くの施設に相談してみてくださいね。

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